AI Factory as a Service

AIを本格導入するには高度な専門性、ROI（投資対効果）の設計、データ整備、セキュリティ対策、組織変革など、さまざまな課題を乗り越える必要があります。特に高額な初期コストや人材不足、法規制への対応などは多くの企業にとって障壁となっており、PoC（概念実証）から本番環境への移行が難しいケースが少なくありません。そのため部分的なAI導入となってしまい、限定的な効果に留まってしまいます。

AI導入を阻む課題・リスク

• AI導入特有の高度な専門性
• 自社リソースとしての専門人材不足
• 最小コストで最大限の成果を生むためのROI設計
• データ保護・整理などデータマネジメント
• AIドリブンな組織改編・文化醸成
• AI使いこなし・活用浸透

これらのあらゆる課題・リスクに応えるため、デロイト トーマツは“AI環境の準備から運用”までの全てを可能とするAI基盤の提供と、AIのビジネス実装の効果を最大化するコンサルティングサービスをトータルで支援する「AI Factory as a Service」を提供します。

AI Factory as a Serviceは、AI導入における5つの主要フェーズにあわせて「Advisory、Business Process、Cloud、Human Capital」の各領域をトータルでカバーし包括的な支援を提供します。クライアントの状況に応じて、最適なサービス、契約スキーム、報酬形態を組み合わせることで、AI導入に伴う複雑な課題やリスクを最小限に抑え、迅速かつ確実なAI活用を実現します。

AI導入における5つの主要フェーズ

① 構想策定

技術動向の調査やユースケースの探索を通じて、AI導入の方向性を明確化します。さらに、これらの情報を基にロードマップを策定し、実現可能なステップを具体化します

② 実行推進支援

プロジェクト全体のプログラム管理を行い、進捗状況や成果を継続的に評価します。また、必要に応じてロードマップの見直しを行い、目標達成に向けた最適なアプローチを確立します。

③ 技術検証/ユースケース実現

技術検証およびユースケース実現では、まず業務課題を特定し、要件定義を行います。その後、概念実証（PoC）を通じて技術の有効性を確認し、本番環境での開発と業務適用を進めます。さらに、継続的な機能強化やAIの精度向上を図ることで、持続可能な価値創出を実現します。

④ インフラ構築

AI導入に必要なインフラの設計から運用保守までを一貫してサポートします。また、柔軟かつ効率的なAI活用を実現するために、PaaS型のAI環境を提供し、スムーズな導入と運用を支援します。

⑤ 人材育成

組織における変革を促進するためのチェンジマネジメントを実施するとともに、次世代のAI人材像を明確に定義します。さらに、人材確保に向けた具体的な施策を検討し、その実行を通じて、持続的なAI活用を支える人材基盤を構築します。

柔軟な導入モデルと迅速なAI開発・導入

AI Factory as a Serviceは、導入コスト・開発リードタイム・自社の業務・機能要件、保有資産としての構築要否といった観点から、クライアントの状況に応じた最適なAIアプリや検証基盤の提供モデルをご提案します。AI基盤の迅速な導入により、検証や本格導入フェーズにおける基盤構築の負担を軽減し、早期にユースケースの検証や企画検討へ移行することが可能です。

以下のような提供モデルから、クライアントのニーズや業務要件に最適な形を選択できます。

• SaaS（Software as a Service）：開発不要で即利用可能なAIサービス
• PaaS（Platform as a Service）：検証を通じたアプリ開発に最適
• AI基盤＋IaaS（Infrastructure as a Service）：フルカスタマイズにより独自の要件に対応可能

これらのモデルを基に、導入コスト・リードタイム・柔軟性・セキュリティ要件などを考慮し、クライアントの状況に応じた最適な構成での提供が可能です。

SaaSモデルではおよそ1か月程度でAIアプリ利用可能、PaaSモデルではおよそ 1-2か月程度で検証基盤が利用可能となり、迅速なAI開発・導入を実現します

業界・業務特化型AI

製造・医療・金融・公共領域などの業界ごとの課題や、経理・人事・サプライチェーンなどの業務プロセスに即したAIモデルやアプリケーションを提供します。デロイト トーマツがこれまで培ってきた豊富な業界知見を活かし、クライアントごとに最適化されたAIモデルやツールを迅速に導入できます。汎用的なAIでは対応しきれない業界特有のニーズにも柔軟に対応し、業務効率化や新たな価値創出を支援します。

セキュリティ＆ガバナンス

AI Factory as a Serviceは、エンタープライズ水準のセキュリティとガバナンスを徹底しています。IPアドレス制限やID/PW＋多要素認証による厳格なアクセス制御、ユーザーごとの環境分離、データ保護・サニタイズ、利用ログの保管、セキュリティフィルターの提供など、多層的な対策を実装。個人情報や機密情報も安全に取り扱える環境を構築し法規制や自社ポリシーへの対応も支援します。複雑な課題やリスクを最小限に抑え、迅速かつ効果的なAI活用を実現します。

実績に裏打ちされたノウハウ

デロイト トーマツは2023年より生成AI活用を強力に推進し、2025年7月時点でグループ全体で月間約10万時間の業務効率化を実現しました。CxO直下での推進体制のもと、社内のユースケース洗い出しからAI基盤・アプリの開発・運用を通じて得たノウハウをAI Factory as a Serviceとして展開。クライアントはデロイト トーマツが実際の業務で成果を出しているAIツールや業務特化型エージェント、ノーコードツールなどを活用でき、導入後の効果測定や改善サイクルの構築も支援します。実績に裏打ちされた信頼性の高いAI活用環境を迅速かつ安全に導入することが可能です。

• デロイト トーマツ、生成AI活用で月間約10万時間の稼働時間削減に成功、AIエージェントも全社展開