日本における第42回目の実施となったCFO向けの定期サーベイ。本サーベイでは、CFOを取り巻く環境が大きく変わる中、各社においてCFOならびにファイナンス組織の役割がどのように変わってきているかをお伺いしました。本ページでは、今回のサーベイ結果の中で特徴的な回答結果についてまとめています。(調査日:2026/8/20)
今回の調査を通じて、制度会計・税務・経営管理(FP&A)・財務、IRは、ほとんどの企業において、CFOの管掌であることがわかった。加えて、経営企画・経営戦略についても50%の企業において、CFOの管掌下であるという結果となった。
従来的な経理・財務業務の領域のみならず、経営管理や経営戦略といった領域についてもCFOが担っているケースが多いことが浮き彫りになった。また、昨今、企業価値向上への注目が高まっている中、機関投資家との対話の重要性が高まっているが、同設問の前回調査時と比較して、戦略と財務を司っているCFOがIRを担当することが増えてきている。
上位3つがストラテジストの役割である点は、過去比較と同様の結果となった。ストラテジストとしての役割をさらに強化していくことを目指していることが分かった。割合として最も高かったのは、経営資源の適正配分であったが、2026年に改訂となったコーポレートガバナンス・コードでも謳われている持続的な成長を念頭に、成長投資を含めた経営資源の再配分を意識していることがうかがわれる。
CFOのキャリアパスとしては、縦棒グラフにあるように、経理・財務中心の経験という回答が31%で第一位となった。次いで、経理・財務/事業/コーポレートをバランスよく経験との回答が15%となり、前回調査と同様の順位となった。
グラフ下部の表にあるように、各選択肢に含まれる機能を「経理・財務」「コーポレート(経理・財務除く)」「事業」の3つの要素に分解し、各機能が含まれる選択肢の回答を集計した。「経理・財務」の経験を含んでいる回答の合計は71%となったが、経理・財務を主たる経験としていないCFOも3割程度いることがわかった。
同様に、「事業」経験があるCFOも50%となり、半数は経理・財務のみならず事業を経験していることが明らかになった。本サーベイの結果通り、今後ストラテジストやカタリストとしての攻めの役割が増加することを踏まえると、事業経験の必要性はより一層高まってくると考えられる。
CFOが持つべきコンピテンシーについて、「これまで」と「これから」の両者において第一位となったのは「リーダーシップ」であった。前述のとおり、CFOの役割として、「企業戦略策定・意思決定への関与」「経営資源の適正配分」の比重が高まっているが、経営の意思決定そのものとも言えるこれらの役割を的確に果たすためには、リーダーシップが欠かせないということであろう。
また、「これまで」と「これから」を比較した際に、「イノベーション力」「デジタル・テクノロジーへの精通」が特に増大した。これは、昨今注目を集めているAIを活用してビジネスモデルを変革したり、全社的に生産性の向上させたりすることが大きな経営課題となっていることが背景にあると考えられる。