グローバルなリスク下でも、アジア太平洋地域のCFO(最高財務責任者)は自信を持って前進しています。
初回となるDeloitte Asia Pacific CFO Pulse Surveyでは、アジア太平洋地域で活躍する462名のCFOからの回答を集約し、不確実性への対応、リスクへの向き合い方、そして今後を見据えた組織のあり方について、彼らがどのように舵取りしているかを明らかにしました。
アジア太平洋地域のCFOは、地政学リスクをはじめとする不確実性の高い環境に直面しています。中でも中東情勢は、77%が自社事業へ、93%が世界経済への悪影響を及ぼし得る主要なリスクとして認識しています。
一方で、自社の事業見通しに対する自信は引き続き底堅く、純楽観度(楽観が悲観が上回る差)は+41%で、すべての地域でポジティブとなっています。
こうした楽観性は、地域経済に対する前向きな見通しに加え、各社が業績、コスト管理、サプライチェーンの安定などの基盤強化を進めながら、イノベーション創出や既存市場への投資を通じて成長機会を追求していることに支えられています。
また、AIにおいては期待の段階から成果や価値創出の段階へと移行しつつあります。導入・活用の進展には企業間で差が見られるものの、先行する企業ほど高い成果を上げており、その背景には人材のスキル向上やデータ品質への継続的な投資があります。
CFOは世界経済を慎重に見ているが、後ろ向きな姿勢を取っていない。経営基盤やレジリエンスを強化しつつ、好機が訪れた際には迅速に投資できる体制を確保している。
Kok Yong Ho, CFO Programme leader, Asia Pacific and Southeast Asia
CFOは世界経済を慎重に見ているが、後ろ向きな姿勢を取っていない。
経営基盤やレジリエンスを強化しつつ、好機が訪れた際には迅速に投資できる体制を確保している。
Kok Yong Ho, CFO Programme leader, Asia Pacific and Southeast Asia
Deloitte Asia Pacific CFO Pulseについて
Deloitte Asia Pacific CFO Pulse Survey は、アジア太平洋地域で活躍するCFOの意識や直面する主要課題を明らかにすることを目的として実施しています。
調査方法
本調査では、462名のCFOからの回答を集約し、課題や優先事項、将来に向けた対応の方向性を深く捉えました。調査回答の大半は2026年3月20日から4月24日にかけて収集されましたが、日本の調査は2026年2月18日から3月11日に実施されており、特に日本の調査開始後に発生した中東情勢の影響などについては、より限定的な設問内容となっています。
今般の回答者は、オーストラリア、中国本土、香港、台湾、日本、ニュージーランド、韓国、南アジア(インドおよびスリランカ)、その他の東南アジア諸国(ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)に分布されています。
回答者の43%は売上高5億米ドル以上の企業のCFOであり、消費財、エネルギー・資源・産業ビジネス、金融、ライフサイエンス・ヘルスケア、テクノロジー・メディア・通信といった幅広い業界および公的機関の回答者も含まれています。
本調査にご協力いただいたCFOおよびファイナンスリーダーの皆様に、心より感謝申し上げます。