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デロイト トーマツ、従業員エンゲージメント向上支援ツール「Engagement Agent」の提供を開始

デロイト トーマツの知見を組み込んだ生成AIが、データ投入後約30分で従業員エンゲージメントの調査結果の可視化・分析・施策提案までを実施。スピードと質の向上により、組織の成長に貢献

ニュースリリース

デロイト トーマツ グループのデロイト トーマツ コンサルティング合同会社(本社:東京都千代田区、代表執行役:神山 友佑、以下「デロイト トーマツ」)は、生成AIを活用した従業員エンゲージメント向上支援ツール「Engagement Agent」(エンゲージメントエージェント)*1を開発し、2025年10月1日から提供を開始します。

従業員エンゲージメントは、所属組織が向かう方向に対しての従業員のやる気や熱量を指し、従業員エンゲージメントが高い状態とは、従業員一人ひとりが組織の目指す方向に共感し、熱量高く主体的に行動している状態を指します。労働人口が減少する中で働き手から選ばれるとともに、一人あたりの付加価値が高く生産性が高い組織になるための手段として、従業員エンゲージメント向上への注目度が高まっています。

「Engagement Agent」は、従業員エンゲージメント向上に関するデロイト トーマツの知見やコンサルティング手法を組み込んだ生成AIが、企業・団体などの組織が実施する従業員エンゲージメント調査の結果を分析して課題とアクションを明確化し、施策提案まで行う、課題抽出・施策提案ツールです。従来は調査結果の分析から施策案作成まで、人力で1カ月以上かけて行うケースが多いところ、「Engagement Agent」を用いると、調査結果のローデータ投入後約30分間で行うことが可能です。施策案作成までの工程を効率化し、施策の検討や実行に工数を割り当てられるようにすることで、従業員エンゲージメント向上に向けた取り組みを促進し、組織の成長に貢献します。

 

「Engagement Agent」のサービス概要

「Engagement Agent」は、生成AIにデロイト トーマツの過去の様々な従業員エンゲージメント向上実績などに関する知見やコンサルティング手法を組み込んでいます。各組織が実施する従業員エンゲージメント調査結果のローデータを投入すると、生成AIが調査結果から課題の分析や施策提案を行います。具体的には、エンゲージメントスコア、エンゲージメントに影響を与える項目・設問ごとのスコア、エンゲージメントに効く要素(キードライバー)の特定、エンゲージメントへの因果関係などを分析し、分析結果から課題を特定、それらに基づき施策案を提示します。これらは全てWEB上で閲覧することが可能です。将来的には、自由記述の設問への回答をAIが読み解く分析、エンゲージメントの高さに応じた回答傾向の分析などが可能になるように機能を拡充していく予定です。

「Engagement Agent」の詳細



「Engagement Agent」のポイント
  1. 従業員エンゲージメント向上に対する質の維持
    「エンゲージメントサーベイを実施したが、何にどう手を打てばよいか分からない」という難しい課題に対して、生成AIが各種分析を基に施策を講じるべき課題を明確化し、施策を提案することによって解決を図ります。これにより、分析や施策案の検討は、担当者が代わっても一定の質を担保することができます。
  2. 施策検討・実行までの工数・リードタイムの圧縮
    集計・分析工数はほぼ不要となり、施策の内容を検討する時間に充てることができます。集計・分析結果の読み取りもゼロベースでスコアを確認する必要はなく、生成AIによるアシストがついています。結果として、より重要な、施策の検討および実行に時間や工数を割り当てることも可能になります。
  3. 全社一貫の結果分析・施策案検討を実現
    大きい企業・団体ほどスコアのみを各部門に共有し、分析と施策検討は部門ごとに行うケースが多くあります。本ツールによって部門単位で分析結果や施策案を共有できるようになり、部門間での分析の重複や差異が無くなります。これにより、全社一貫でばらつきなく、エンゲージメント向上に資する施策を遂行できるようになります。

利用方法 
  • 100名~50,000名の組織で活用することを想定しています。調査を実施しているアンケートツールを変更する必要はなく、従来実施しているツールを用いて収集した調査結果のローデータをそのまま活用することが可能です。
  • サーベイの対象者数や利用期間などに応じて利用料金を設定しています。

 

図:WEBイメージ

 

「Engagement Agent」開発・提供の背景

2023年3月期決算からの人的資本開示の義務化に伴い、人的資本に関する「指標及び目標」や「戦略」などの開示が求められるようになったことにより、従業員エンゲージメントの状況を開示する企業が増加しており、開示企業の多くは、従業員エンゲージメントに関する調査を実施し、調査結果のスコアを開示しています。*2

 労働市場や投資家など様々なステークホルダーから選ばれる組織になるためには、成長戦略の一環として従業員エンゲージメントの向上に取り組むことが不可欠です。

「Engagement Agent」は、従業員エンゲージメント調査の結果分析から施策立案までの業務を、デロイト トーマツの知見を組み込んだ生成AIに代行させることで、従来よりもスピード・質共に向上させます。これにより、組織が効果的な施策の検討や実行への移行をスムーズに行えることで、よりエンゲージメントの高い、強固な組織へと成長を後押しします。

*1 「Engagement Agent」は、デロイトトーマツが商標登録出願をしているツール名称です
*2 デロイト トーマツ グループ「有価証券報告書における開示実態調査2025