2024年から2025年にかけて、私たちの社会や経済は、かつてないほどの変化と不確実性に直面しています。AIや半導体などに関連する巨大企業が世界経済をけん引する一方で、地政学的リスクの高まりや気候変動への対応など、企業を取り巻く環境はますます複雑化し、未来の予測は困難を極めています。しかし、こうした激動の時代だからこそ、企業には柔軟かつ持続的な成長を目指す意思決定、そして社会と真摯に向き合い、信頼関係を築く姿勢がこれまで以上に求められていると強く感じています。
私たちは、クライアントの皆様が直面する多様で困難な課題に対し、グループとしての総合力を生かした伴走者としての価値提供に努めて参りました。祖業である会計監査で築き上げた信頼と誠実性を礎に、グローバル共通のPurpose “Making an impact that matters”の下、プロフェッショナルとしての行動規範(Code of Conduct)と高い倫理観を大切に、複数の専門分野を統合したサービスモデル(MDM: Multi-Disciplinary Model)を実現しています。
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デロイト トーマツ グループ Impact Report 2025
[PDF: 5.7MB]
デロイト トーマツ グループは、総人員約22,000 名の日本最大級のプロフェッショナルグループです。グループ全体の2025会計年度(2024年6月~2025年5月、以下「FY25」)の業務収入は前年度(FY24)比で約8%増の3,907億91百万円となりました。
私たちは複数の事業領域で高度な専門サービスを提供すると同時に、多様な専門性を持つプロフェッショナルが緊密に連携し、新たな価値の創出や複雑な課題解決を行っています。2025年12月にはコンサルテイティブの主要3法人を合併し、合同会社デロイト トーマツを発足しました。この再編成を契機に、クライアントのアジェンダに適合したサービスオファリングの強化、セクター・インダストリー活動のさらなる推進とともに、人材育成や能力開発の機会も拡充していきます。
デロイト トーマツ グループではSustainability&Climate領域において、グループ全体のシナジー強化を目指し、様々なプロフェッショナルが連携する事業横断の組織を設置し、気候変動やサステナビリティの幅広い領域でクライアントの課題を解決するために、知見の集約および活用をしています。
また、デロイトネットワーク共通のWorldClimateイニシアチブのもとで、業務から発生する温室効果ガス排出についてSBTi(Science Based Targets initiative)基準に従って長期的な削減目標を設定し、ネットゼロ世界の実現に向けた取り組みを進めています。
デロイト トーマツ グループがOne of a Kind(唯一無二)を目指す道のりは、一人ひとりのプロフェッショナルが自発的な成長意欲を持ち、それが組織全体に広がる環境づくりから始まります。私たちは、その活動を通じて、「Vision2030」で掲げる「人材への価値提供(People Value)」と、その価値の持続的な向上に力を注いでいます。
また、Well-being社会の構築を目指し、プロボノ・ボランティア活動や助成事業など様々な社会課題の解決に向けた活動を社員・職員のみならず社外の仲間とも連携しながら推進しています。
デロイト トーマツ グループへの出資は、創業以来、所属するパートナーからのみによって行われており、出資者であるパートナーが経営の重要事項の決定に参加するパートナーシップガバナンスをグループガバナンスの基本としています。その上で、グループのガバナンス機関として、一般事業会社の取締役会にあたるボードを設置しています。
また、プロフェッショナルサービスを提供するグループとして、情報セキュリティや独立性の保持、リスクマネジメントなどについて強固な体制を構築しています。
当グループのFY25の活動の成果に関する各種数値を掲載しています。
【主な掲載指標】
過去のレポート