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Deloitte Global Treasury Survey 2024年版
財務(トレジャリー)部門に求められる変革とテクノロジー活用のグローバルトレンド
デロイトでは、グローバル企業の財務部門を対象としたトレジャリーサーベイを隔年で実施しており、この度、「Global Treasury Survey 2024年版」を発行しました。本レポートでは、グローバル企業の財務部門が直面する課題や取り組み状況、トレジャリー領域でのテクノロジー活用のトレンドについてご紹介します。
調査結果概要
本サーベイの回答では、昨今の世界情勢に連動した金利変動の影響等もあり、流動性リスク管理が財務担当者にとっての最優先事項であるこという結果となりました。一方で、多くの企業が、財務業務の中核である資金管理や、資金予測管理業務に課題感を持っていることが明らかになっています。また、本サーベイでは、AIを含む最新テクノロジーや、ISO20022などへの企業の対応状況についても調査を行っており、AI導入においては、検討が必要な事項と認識し、準備を開始している企業があることが伺えます。
2024年度のサーベイ調査結果は、以下の観点で取り纏めています。
- 財務部門への期待と役割
- 財務オペレーションに関する洞察
- レンドへの対応
- レジャリー領域のIT活用
企業回答が示す傾向
- 昨今の世界情勢に連動した金利変動により流動性リスク管理は、財務担当者にとって引き続き最優先事項と考えられています。CFO組織への貢献として、財務部門には企業における効果的な「資金管理」や、「運転資本の最適化」における主導のサポートが求められています。
- 前回サーベイから引き続き、「資金予測精度の向上」は、財務部門での優先取り組み事項となっています。本サーベイにおける機能の成熟度調査の中で、平均より高い資金予測機能があると評価した企業は、全体の4分の1以下でした。依然として企業は、複数のデータ元からの情報に基づき資金予測を作成しており、精度向上に課題感を持っていることが伺えます。また、一部の企業では、財務業務の中核である「資金管理 (資金ポジション)」についても、回答企業のうち22%は機能の成熟度の向上の改善が必要と考えられます。
- 生成AIの利用については、「資金予測」や「資金ポジション」、「為替・金利リスク管理」において、ユースケースの定義付けを実施している企業はいくつかあるものの、現時点で、生成AIの導入を開始している企業は少なく、生成AIを完全に使いこなし、利益を享受している企業はほとんどないという結果でした。
- TMS(トレジャリー・マネジメント・システム)市場は、依然として数社のグローバルベンダーに集中しています。前回の調査と比較すると、「財務取引管理」や「銀行・口座管理」においてテクノロジーを活用する会社は増えています。一方で、「資金予測」は依然としてスプレッドシートでの管理が多い状況です。 全般に、トレジャリー領域でシステムを使用している会社は、マニュアル業務の削減、支払業務の見直しによる自動化、ガバナンス強化やレポートやダッシュボードの機能の向上を期待していることが伺えます。
- 財務担当者において、「財務テクノロジー」、「銀行口座管理」、「インハウスバンキング」、「支払に関する日常的な業務」をアウトソースすることへの意欲が高まっています。
Survey実施概要
「Global Treasury Survey 2024年版」は以下の要領で実施しました。
調査期間 :2024年5月
調査実施方法 :アンケート
実施対象企業 :213企業
実施エリア :日本、北米、欧州、中東、アフリカ、アジア、中南米、他
ご協力ありがとうございました。