現在、新興国を中心に世界のヘルスケア市場の急成長が見込まれる中、日本の医療・介護サービスをはじめとするヘルスケア技術・サービス等は、世界の市場において相応の需要を獲得できるポテンシャルを有していると考えられています。我が国のヘルスケア技術やサービス等を各国に提供していくことは、各国の課題解決やヘルスケア水準の向上に貢献するとともに、拡大するヘルスケア分野の需要を取り込むことで、我が国経済の成長に寄与すると考えられます。また、日本での医療サービス受診を目的に来日する外国人患者、すなわち「医療渡航受診者」を受け入れることは、国際貢献、医療機関の経営環境改善、さらには医療研究の発展等の理由から、我が国のヘルスケア技術・サービス等の更なる充実にも資することが可能です。
病院経営を取り巻く環境は厳しさを増してきています。経営の悪化が一定程度進行した場合には、個別の改善策を積み上げるだけではなく、事業面と財務面を一体として、再生の道筋を描くことが重要です。しかし、検討の出発点は、直ちに金融支援や債務整理、事業譲渡等の要否を論じることではありません。まずは、現状の医療資源を活用した短期的な改善策と、病床機能・規模や不採算部門の見直しを含む中期的な改善策を通じて、自主的な再生の可能性を探ることが基本となります。
新型コロナウイルス感染症の経験を通じ、感染症危機において、都道府県には、平時の行政運営とは異なる速度と範囲で、医療機関、市町村、保健所、関係団体、国、庁内各部局等の関係者間で連携した意思決定を求められることが再認識されました。更には、患者数や入院需要、検査体制、医療資源、住民への情報発信等が日々変化する中で、このような意思決定を行うためには、平時から関係者間で共通認識を形成し、訓練を通じて対応手順や役割分担を確認し、各種計画を継続的に見直していくことが重要となります。