近年の次世代医療基盤法改正により、「仮名加工医療情報」の仕組みが新設され、氏名などの個人識別情報を削除したうえで、希少疾患名や特異な検査値といった医療データを改変せずに活用できる枠組みが整備されました(活用にあたっては、法令に基づく取扱・安全管理措置等を前提とする)。さらに、匿名加工医療情報については、所定の認定や手続きを経ることで、公的DB(NDB・介護DB・DPCDB)と連結解析が可能となる枠組みが整備され、医療情報を活用した研究の幅が広がるなど、積極的なデータ利活用を促進する環境が整ってきています。また、国だけではなく、地方自治体でも医療情報のデータ利活用を促している事例もあります。本稿では、新潟県における医療情報を収集、集約するための医療情報基盤を構築、運用している事例を紹介します。
近年、地震・津波・台風・豪雨などといった自然災害の激甚化や発生件数の増加により、災害医療の提供体制を一層強化することが求められています。さらに、2020年に始まったコロナ禍を通じて、社会全体における感染症有事への脆弱性が明らかになりました。このような背景の下、2026年の診療報酬改定において、機能強化加算の施設基準にBCPの策定と継続的な見直しを行うことが定められ、中小規模の医療機関においてもBCP策定と継続的な見直しの必要性が増しています。本稿では、「医療機関におけるBCPとは何か、その実効性を担保するために必要なことは何か」について解説します。