法規制や社会的要請の高まりを受け、企業には、適切なリスクマネジメントやガバナンス体制の構築・維持が求められています。内部監査の役割として、ガバナンス体制の有効性や運用状況を第三者的な立場から評価・検証することに加えて、ガバナンスの実効性を高めるための提言やガバナンス改革の進捗状況のモニタリングも重要になっています。
ガバナンス(またはコーポレート ガバナンス)とは、企業が持続的に成長し、社会的責任を果たすための組織運営の枠組みを指します。具体的には、経営者による意思決定や監督、内部統制の仕組み、企業倫理の遵守などを含みます。健全なガバナンス体制は、企業価値の向上やコンプライアンス遵守、不正防止、透明性の確保といった目的を達成する基盤となります。
日本の上場企業では、近年、コーポレートガバナンス・コードの導入や、取締役会の機能強化、社外取締役の設置義務化など、ガバナンス改革が進められています。従来は「監督機能の弱さ」や「閉鎖的な意思決定」が課題とされてきましたが、グローバル化やESG投資の拡大を背景に、外部の視点を取り入れた透明性の高い経営や、リスク管理強化への取り組みが求められています。加えて、内部統制やコンプライアンス体制の整備も重要視されています。
内部監査は、ガバナンス体制の有効性や運用状況を第三者的な立場から評価・検証する役割を担っています。経営者や監督機関への報告を通じて、組織の意思決定や内部統制の改善を促すとともに、不正やリスクの早期発見および未然防止にも寄与します。
また、さまざまな部門の現状を把握できる立場にあることから、ガバナンスの実効性を高めるための提言や、ガバナンス改革の進捗状況のモニタリングも内部監査の重要な役割となります。
ガバナンス プロセス監査とは、内部監査の枠内で実施されるテーマ型の監査アプローチの一つで、企業のガバナンス体制やプロセス(意思決定、監督、リスク管理、内部統制など)が適切に機能しているかを評価・検証する監査活動です。単なる法令遵守や業務効率の確認にとどまらず、経営者のリーダーシップ、透明性、責任の所在など、組織運営の根幹に関わるプロセスを対象とします。
ガバナンス プロセス監査実施の基本ステップ
目指すべきガバナンス像が企業によって異なるため、どの部門・プロセス・階層を監査対象とするかというテーマ選定が重要になります。経営者とも協議のうえ、慎重に決定することが不可欠です。代表的な監査テーマ例は以下の通りです。
ガバナンス プロセス監査における内部監査テーマ例
ガバナンス プロセス監査を進める上でのポイントは以下の通りです。
ガバナンス・プロセス監査に関して、デロイト トーマツは豊富な支援実績を有しており、各社の実情に合わせて以下の支援サービスを提供することが可能です。
また、デロイト トーマツでは外部品質評価や内部監査ラボなどを通じて、内部監査 4.0フレームワーク(5Ps 成熟度モデル)とのFit & Gap分析を実施し、各社の実情に合った次世代内部監査モデルをご提案します。ご興味のある方はぜひデロイト トーマツの内部監査プロフェッショナルまでお問い合わせください。
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