調査レポート

Future of Media Monetization

メディアマネタイゼーションの未来像

メディア業界全体が転換期を迎える中、事業の継続に不可欠なマネタイゼーションモデルの在り方が改めて重要な論点となっています。メディアサービスやコンテンツが急速にデジタル化する中で、今後市場はどう変化するのでしょうか。本稿では、4つのシナリオを設定して未来像を検討し、事業戦略検討・立案のヒントを提示します。

メディアマネタイゼーションの未来を検討するシナリオプランニング

本稿は、デロイトのセンター・フォー・ザ・ロング・ビュー(CLV)のシナリオ開発アプローチに基づき、メディア業界におけるマネタイゼーションの未来像を分析したものです。グローバル版の抄訳に加え、「日本の視点」のオリジナル原稿を追加しています。

 

シナリオ策定プロセス

シナリオ策定に当たっては、専門家インタビューをもとに、自然言語処理(NLP)アルゴリズムに基づく外部環境分析を実施し、メディアマネタイゼーションの将来像を形成する複数のドライバーを特定したのち、5つのカテゴリ(社会、技術、経済、環境、政治)に分け、不確実性のレベルと影響度に応じて評価しました。

さらに、特に不確実性と関連性の高い22のドライバーについて相互依存性と関連性を測定するテストを実施し、近似性に従って集約化しました。このプロセスを経て、「ロイヤリティのコントロール」・「マーケットの注力領域」という2軸を基にして、4つのシナリオを配置するマトリクスを構成しました。

各シナリオにおけるプレイヤーの位置づけや、設定された前提条件などをステークホルダーそれぞれの目線で詳細に検討することで、今後各企業が取りうる戦略の立案に資するヒントを抽出できると考えられます。

2030年のメディアマネタイゼーションのシナリオ概要
※クリックまたはタップして拡大表示できます

 

 

4つのシナリオ

本稿ではデロイトCLVのシナリオ開発アプローチに基づき、以下の4つのシナリオを提示し、解説しています。
 

シナリオ1 CREATORS HEAVEN クリエイターズ ヘブン

→細分化・オープン化されたエコシステムが形成され、有料顧客を多く抱える複数のローカルコンテンツプロバイダにより市場が構成される。誰もが自身のコンテンツとビジネスモデルを実装できるクリエイターエコノミーが形成されている
 

シナリオ2 GUIDED FREEDOM ガイド付きの自由

→大規模なDPC(デジタルプラットフォーム企業)が中心的なコンテンツアグリゲータとなり、テクノロジーを提供し、市場ルールを設定する。オープンエコシステムの中で多様な収益モデルが普及し、特に広告による収益が大きなメリットをもたらす
 

シナリオ3 GLOBAL HOTEL CALIFORNIA グローバル ホテル・カリフォルニア

→グローバル規模のDPCがサブスクリプションモデルと高度で革新的な広告を駆使してメディア市場の大半を席捲している。市場は価格水準が高い寡占構造になっている。消費者にとっては、「ホテル・カリフォルニア」の歌詞のように「離れる意思を示すことはできるが、決して出ていくことはできない」状態になっている。
 

シナリオ4 THE INCUMBENTS STRIKE BACK 既存プレイヤーの逆襲

→厳しい規制によりローカルメディアが強力に保護され、従来型のメディアとして新聞等のチャネルが重要な役割を果たしている。国内メディア企業と通信業界の既存企業がメインプレイヤーとなり、グローバル企業は影響力を行使できない。

シナリオの詳細内容と「日本の視点」を含むレポート全体は、ダウンロードボタンをクリックしてご参照ください

関連リンク

Future of Screens: Four future scenarios for 2030(英語サイト)

About center for the long view(英語サイト)

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