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デロイト トーマツ、ダイベストメント(事業売却)に関する2026年グローバル調査レポートを公表

  • ダイベストメント(事業売却)は、従来の利益追求型から、資本の再配分や事業ポートフォリオの刷新を目的とした戦略的なアプローチへと進化し、取引の質が重視される
  • 日本のダイベストメント関連の案件を含むM&Aは活発化し、2025年上半期の取引は前年同期比で3倍超、取引総額は過去最高の2,320億ドルとなった
  • AIの進展、サプライチェーン再構築、脱炭素対応等により企業を取り巻く環境は複雑化しており、コア/ノンコア事業の再評価と長期的な変革アジェンダに連動した戦略的な意思決定が今後の企業競争力を左右する

お知らせ

デロイト トーマツ グループ(東京都千代田区、グループCEO:木村研一、以下「デロイト トーマツ」)は、企業のM&Aおよびリストラクチャリングリーダーを対象とした最新調査レポート「2026年グローバルコーポレートダイベストメント調査」の日本語版を公開しました。本レポートは、2025年に実施したグローバル調査*をもとに、ダイベストメントの最新動向と、企業変革におけるその戦略的役割について分析しています。

ダイベストメントとは、株式の売却のみで完結するシンプルなM&Aだけではなく、企業内の事業の一部や子会社を分離・切り出したうえで売却するカーブアウトを含むM&Aの取引形態を指します。こうした分離・切り出しを伴うM&Aは、事業ポートフォリオ再構築や事業再編の一環として実行されています。

従来、ダイベストメントは機会に応じた利益追求が中心でしたが、今回の調査では多くの企業がポートフォリオ再構築のために戦略的意図をもってダイベストメントを進めており、企業変革を後押しする打ち手としての役割が強まっていることが示されました。取引件数は減少傾向にあるものの取引額は上昇しており、100億ドル超の取引が11件発生し平均取引額が上昇しています。2024年は規制変更と競争圧力が支配的でしたが、2026年に向けて、企業は主として戦略的フォーカスの明確化、資本の再配分、オペレーティングモデルの効率化を目的にダイベストメントを進める見込みです。

 日本国内でも、ダイベストメント関連の案件を含むM&Aは活発化しています。2025年上半期の取引は前年同期比で3倍超となり、取引総額は過去最高の2,320億ドルとなりました。上場大手企業を中心に、事業ポートフォリオ改革が検討段階から実行段階へ移り、加速している状況がうかがえます。こうした背景として、株式市場での評価の二極化、PBR改善に向けた取り組みの広がり、株主総会を含む局面でのアクティビスト株主の存在感の高まり等が挙げられます。また、AI技術の進展、サプライチェーンの再構築、脱炭素化への対応など、企業を取り巻く環境が一段と複雑化している中、コア事業に注力し新たな領域(AI・デジタル化の加速・脱炭素対応・サプライチェーンの強靭化など)に投資するためにも、企業は戦略的な意思をもってダイベストメントを検討・実行することが求められています。

レポートでは、企業がどのようにダイベストメントの準備・構築・実行をすべきか、また先進企業がダイベストメントを広範な企業変革の推進力として活用する方法についても詳しく解説するとともに、今後のダイベストメント戦略を考えるうえで、以下の5つのインサイトを提示しています。

 

  1. ダイベストメントは受動的な売却から戦略主導のポートフォリオ変革へ進化
  2. 準備の質が取引価値を大きく左右する
  3. 実行面の課題(データ品質・セパレーション準備・規制対応等)は依然残る
  4. 売却後の価値低下リスクを過小評価しない
  5. 先進企業はダイベストメントを変革イベントとして戦略的に設計

 

本レポートの全文および詳細は、以下のページよりご覧いただけます。
2026年グローバルコーポレートダイベストメント調査(日本語版)

 

*調査概要
2025年10月に企業のエグゼクティブ1,500名を対象に、今後12~18カ月のダイベストメント活動に対する予想および最近のダイベストメント取引の経験について調査を実施。

本調査の回答者は、収益5億ドル超(75%は10億ドル超)の非上場企業、上場企業、プライベートエクイティファンドおよびそのポートフォリオ企業に属しています。回答者は各企業のシニアディレクター以上の役職にあり、企業の属性はテクノロジー・メディア・通信、コンシューマー、資源・エネルギー、金融、ライフサイエンス・ヘルスケアと多岐にわたります。