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アジア太平洋地域のデータセンターブームを牽引

セクターの成長を解き放ち、脱炭素化を加速させる

※本レポートは2026年2月にDeloitte Asia Pacificが公開したレポート『Powering Asia Pacific’s data centre boom | Deloitte Asia Pacific』を翻訳したものです。和訳版と原文(英語)に差異が発生した場合には、原文を優先します。 

※日本語版のレポートは2026年5月頃公開予定です。

アジア太平洋地域全体で、データセンターの爆発的な成長により大きな経済的チャンスが創出される一方で、すでに移行期にあるエネルギーシステムには新たな課題が生じています。 

この緊張をうまく乗り越えることは、今後 10 年間で業界が急速に拡大するために極めて重要です。クリーンエネルギーの供給を拡大するスマートソーシング戦略により、データセンターは電力網の負担を悪化させることなく成長できます。データセンターの成長とエネルギーシステムの機会を一致させるには、データセンターとエネルギーエコシステム全体での協調したアクションが必要です。業界のリーダーたちが道筋を示しており、スマートエネルギーソリューションは、データセンター業界の当たり前のビジネスとしてスケールアップできるようになりました。 

本レポートにおいては、アセット所有者、データセンター事業者、部品メーカーにわたるデータセンターのリーダーたちへのインタビューから得た洞察と、Deloitteによるアジア太平洋地域全体のエネルギー、規制、持続可能性の傾向、市場動向の分析を言及しております。

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アジア太平洋地域は世界の次のデータセンターハブになる見通し

Key findings

  • アジア太平洋地域は世界の次のデータセンターハブになる見通しで、2030年までに同地域全体で約8,000億ドルのデータセンター投資が見込まれています。
  • 地域の電力需要は、経済成長と電化に伴い、2035年までに約50%増加すると予測されています。また、データセンターの電力需要は2030年代半ばまでに最大5倍に拡大し、電力システムのニーズを大きく変えることが予想されています。
  • データセンターの急速な成長はアジア太平洋地域に大きな経済的チャンスをもたらしますが、無秩序な拡張は送電網の混雑と価格のボラティリティを悪化させるリスクがあります。積極的な計画と新たなクリーンエネルギー容量の追加により、データセンターは電力グリッドの安定性をサポートし、地域のクリーンエネルギーへの移行を加速できるようになります。
  • データセンター事業者とそのエネルギーパートナーは、さまざまなデータセンターの要件と市場状況に合わせて、多様なクリーンエネルギーソリューションを採用しています。多くのアジア太平洋市場では、従来のエネルギー源に比べてクリーンエネルギーの導入が迅速化、コストも削減され、レジリエンスも向上しています。
  • クリーンエネルギーの活用は、データセンター業界にとってスタンダードにならなければなりません。計画と投資に対する「電力ファースト」のアプローチを通じて、データセンターの成長は、よりクリーンで、よりレジリエンス回復力があり、コスト効率に優れたエネルギーシステムの実現を促進する触媒として機能することができます。
  • 次世代のデータセンターがエネルギー効率化分野へ貢献できるようになることで、データセンター供給者にとっては市場投入までの時間が短縮され、ユーザーにとってはシステムの経済性と信頼性が向上し、脱炭素化が加速されるため、誰もが恩恵を受けることができます。
  • この課題に対処するには、開発者やデータセンター事業運者、政府、エネルギー事業者やアセット保有者、投資家、顧客など、データセンターおよびエネルギーのエコシステム全体にまたがる多様なステークホルダーへのアプローチが必要です。

アジア太平洋地域のデータセンターのリーダーは、容量を拡大すると同時に、エネルギーシステムの脱炭素化を支援するための実用的なモデルを先駆的に導入しています。 

電力ファーストアプローチの採用

エネルギーを調達意思決定における低優先項目として扱うのではなく、信頼性が高く拡張可能なクリーンエネルギーを最初からプロジェクト設計に統合します。

多様なクリーンエネルギー調達手段の活用

現地の再生可能エネルギーと蓄電、電力会社のグリーン料金、長期の再生可能エネルギー電力購入契約 (PPA) を活用して、コスト効率が高く、GHG排出の少ない電力を確保し、新しい発電能力を支えます。

コロケーション拠点における機会の追求

高品質の太陽光・風力資源と既存の送電網容量の近くにデータセンターを集積する「クリーンエネルギーデータゾーン」を検討し、コストのかかる送電網のアップグレードの必要性を減らします。

柔軟で高度なオペレーションを活用した電力負荷マネジメント

高度なオペレーティングシステムを使用して、再生可能エネルギーの発電量が豊富で低コストの期間に合わせて、適切なワークロードを時間と場所を越えて分散します。

蓄電とグリッドサポートサービスの統合

バッテリーやその他の安定化技術を導入して、レジリエンスを向上させ、収益を多様化し、周波数制御やピークカットなどのサービスを提供します。

アジア太平洋地域全体で、電力網は既に脱炭素化と経済性、レジリエンス、そして安全性の維持というプレッシャーにさらされています。クリーンエネルギーを活用した電力ファーストのアプローチは、新たなデータセンターへの電力供給、脱炭素化の加速、そして継続的な経済成長の支えとなるために不可欠です。

Deloitteアジア太平洋地域のSustainabilityリーダー、ウィル・シモンズ

AI 、クラウド、そしてコネクティビティは、この地域全体でかつてないほどのコンピューティングパワーの需要を生み出しています。この競争の勝者は、エネルギーを低優先の調達意思決定ではなく、中核インフラとして捉える事業者と市場となるでしょう。

Deloitteアジア太平洋地域のテクノロジー 、メディア、通信部門リーダー、Abhrajit Ray

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