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こども・子育て支援の地域分析に関する調査研究

本調査研究では、自治体におけるこども・子育て支援に係る施策検討に向けて、保育の現状及び今後の分析に関する基礎的なデータを検討した。また、それらデータの活用による地域特性に応じた地域分析のためのワークシート、分析結果に基づく施策検討のための課題把握・分析シートを作成した。くわえて、それら地域分析ツールを活用するための手引書を作成した。※本調査研究は令和7年度子ども・子育て支援等推進調査研究事業で実施したものです。

令和7年度 子ども・子育て支援等推進調査研究事業「こども・子育て支援の地域分析に関する調査研究」地域分析ワークシート
地域分析ワークシートをご入用の場合は、件名に「地域分析ワークシート希望」と記載のうえ、dthc_surveyinfo@tohmatsu.co.jpあてにご連絡をいただきますようお願いいたします。

背景及び目的

「新子育て安心プラン」等による待機児童対策として保育の受け皿整備等が進められ、待機児童数は平成29年の26,081人から令和7年に2,254人まで減少し、量的拡充は一定の成果が見受けられる。一方で、令和6年12月に「保育政策の新たな方向性」が公表され、保育提供体制については、待機児童対策だけでなく人口減少も含めた地域の課題に応じた量の確保を進めることが求められている。

本調査研究は、今後の自治体における保育提供体制に係る施策検討に向けて、保育の現状及び今後の分析に関する基礎的なデータを検討し、それらデータを活用して地域の特性や課題に応じた地域分析を進めるための「地域分析ツール」を作成することを目的として実施した。

 

地域分析ツールの作成

自治体が子ども・子育て支援事業計画を策定する際に、前期計画の評価を踏まえつつ、保育提供体制の現状把握・将来見込みから課題を整理し、短期から中長期の施策の方向性・事業検討までを一連のプロセスとして組み込むことを想定し、地域分析ツールを作成した。

そのうち地域分析ワークシートは、自治体内の一定の分析地域単位で保育需給の実績値と将来推計値を入力することにより見込み値を算出し、従来の提供量の推計作業を効率化し得る設計とした。

また、課題把握・分析シートは定量情報と定性情報を組み合わせ、「現状」と「将来」のギャップから課題を具体化することを目指した。それを踏まえ、地域の状況、待機児童の状況、保育ニーズと保育サービス提供量の状況、保育人材の状況の4つの観点で分析を行い、短・中・長期的な施策を検討する内容とした。課題把握・分析シートは、記載例を示し、自治体が具体的検討を進めることができるものとした。なお、手引書には、自治体において施策検討の参考となるよう、対応策として考えられる様々な施策や自治体に対する補助金等の各種支援策等を紹介している。  

 

自治体へのヒアリング調査

地域分析ツールは、自治体が保育等に関する需給の現状及び推計の把握を通じて、今後の保育提供体制に係る現状及び課題を整理し、今後の施策検討に活用されることが必要である。

そのため、様々な地域特性の自治体において活用可能なものとなるよう、人口減少の進展状況や保育提供体制整備の取組状況に応じて自治体を類型化したうえで、当該類型それぞれに該当する自治体をヒアリング対象とした。

なお、ヒアリング調査では自治体における保育提供体制の整備状況と地域分析の状況を把握するとともに、地域分析ツールが自治体において活用可能な設計となっているか確認した。

 

まとめ・考察

地域における保育提供体制の確保や保育機能の維持のためには、各地域の特性やニーズに応じた柔軟な対応が今まで以上に重要である。まずは各自治体が足下のみならず、中・長期的な地域の保育ニーズを分析するとともに、地域の課題を整理し、その対応方針や対応方策を示す「将来を見据えた保育提供体制の計画を整備」することが不可欠となってきている。

そのためには、本調査研究にて作成した地域分析ツールの活用を通じて、自治体ごとの人口動態や地域特性及び保育ニーズや供給体制を可視化し、保育提供体制にかかる現状・将来的な見込みの把握を行い、それらを踏まえて課題把握・分析、施策検討を進めていくことが有効である。

ヒアリング調査及び検討委員会の協議を通じて、地域分析ワークシートは、地域分析及び施策検討に必要なデータとして概ね過不足なく、取得困難なデータ項目が含まれていないことが確認できた。また、地域分析ワークシートの活用を通じて実績及び実態を反映した推計が可能となれば、事務負担軽減につながり得ることが示唆された。

さらに、地域分析ワークシートにおいて保育提供体制にかかる各種データ項目及びそれに伴う実績値・推計値を経年管理し、課題把握・分析シートにおいて課題や対応策検討等の論点を記録しておく仕組みは、人事異動下でも中長期を見据えた早期の施策検討を促し得る点で有用である。

他方で、地域分析ツールは、自治体で活用いただくために作成をしたが、実際に自治体にて使うフェーズにまでは至っていない。そのため、今回作成した地域分析ツール及び手引書を初版の位置づけとし、モデル事業等で自治体に実際に使っていただいたうえで活用に際して改善が必要な事項を反映するプロセスが必要と考えている。

そのうえで、第4期子ども・子育て支援事業計画の策定時に、自治体においてこれらのツールを活用し、保育提供体制の維持・継続に向けて短・中長期的な施策の方向性検討を進めることを期待する。

お問い合わせ先

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E-mail : dthc_surveyinfo@tohmatsu.co.jp
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