デロイト トーマツ smooth株式会社(以下DTsm)は2026年5月21日・22日、創業の地である金沢にて「金融ICTコンサルティング・フォーラム2026」を開催しました。初となるイベントには、金融機関、ICTベンダー、デロイト トーマツ グループ各社から約100名が参加し、DX推進と新たなビジネス機会創出に向けた議論と交流が行われました。
技術革新の加速や社会課題の複雑化に伴い、金融業界には従来以上に高度な価値提供が求められています。企業がDXを前に進めるためには、支援する金融機関側も知見と体制を強化し、実装まで伴走できる力を高めることが欠かせません。DTsmはこうした変革期において、金融機関が「新たな武器」と「頼れるパートナー」を見出し、具体の協業につながる接点をつくる場として本フォーラムを企画しました。
当日は、金融機関約30行から約50名、ITベンダー11社から約30名を含む約100名の方々が参加されました。特別講演、パネルディスカッション、ベンダーセミナー、ブース展示、マッチング面談など多彩なプログラムを通じて、参加者同士の活発な交流が行われました。
本開催報告では、2日にわたるプログラム(講演・ディスカッション・セミナー等)の概要と、参加者から寄せられた声をご紹介します。
※登壇者の所属、肩書等は開催日当日時点のものです。
デロイト トーマツ グループ各組織が、金融機関による地域企業支援や新規事業創出を後押しするサービス・知見を紹介しました。各ピッチでは、構想策定にとどまらず、実行・伴走までを見据えた支援の考え方や、金融機関との連携イメージを具体的に共有しました。
金融機関・ベンダー・グループ各社による個別面談を実施しました。今後の協業に向けた具体的な意見交換が行われ、新たなビジネス創出のきっかけとなる関係構築の場となりました。
デロイト トーマツ smooth株式会社
代表取締役社長 中野 祐希
行政・金融機関・ベンダーの各分野で豊富な経験を持つ登壇者が、具体的な事例を交えながら金融業界の未来を解説しました。
「企業DXにおける支援機関の重要性」
経済産業省 商務情報政策局 情報技術利用促進課 課長補佐 佐藤 公平 氏
日本のDXの現状を俯瞰した上で、企業のDX推進を後押しする経済産業省の施策を紹介しました。特にDX認定制度については、制度の狙いと活用のポイントを具体的に示し、金融機関を含む支援機関が地域企業の変革を後押しする重要性が強調されました。
「地銀発コンサルティング会社が目指すもの」
株式会社CCイノベーション 代表取締役社長 竹内 均 氏
地域銀行がDXコンサルティングを担う意義と可能性について解説しました。地域企業の低収益構造を変革するにはIT化による効率化が不可欠であり、当事者だけでは見えにくい課題を第三者として言語化することが支援の出発点になると説明しました。地銀ならではの信頼関係と財務知見を強みに、経営変革を伴走支援するビジネスモデルの実際が示されました。
「厚利少売×AI 地方銀行の成長戦略」
株式会社Moonshot 代表取締役CEO 菅原 健一 氏
AIの進展を背景に、地方銀行が持続的に成長するための戦略を解説しました。従来のビジネスモデルを見直し、収益性の高い顧客に絞って深く関与する「厚利少売」の発想への転換を提唱しました。さらに、AIを活用することでこのアプローチを効率的かつ効果的に実行できることを、具体的なプロジェクト事例を交えて示しました。
「AI時代における金融機関の可能性」
フリー株式会社 執行役員 CBDO 川西 諭 氏
AIの進展により、単純な業務効率化や外部データに基づくレポート作成は急速にコモディティ化しているなかで、データに表れにくい定性情報や経営者のナラティブを読み解き、意思決定を支える力こそが金融機関の付加価値になると提起しました。さらに、顧客の非連続な成長を見通す視点や、金融機関の保有アセットを総動員したコミットメントが新たな競争軸になると示しました。
登壇者
AIがビジネスの常識を塗り替えつつある今、DXコンサルティングに携わる者が今後10年でどのように進化すべきかをテーマに議論しました。コンサルティングの価値は単なる助言から実装・伴走支援へとシフトしており、金融機関には顧客企業の経営変革そのものを支える存在としての役割が期待されることが共有されました。また、現場の営業員の可能性を引き出すマネジメントのあり方や、AIを活用した新たな支援モデルの具体像についても活発な議論が交わされました。
ICTベンダー各社によるセミナーでは、金融機関のDX推進に直結する最新のソリューションが具体的な事例とともに紹介されました。業務効率化から顧客対応の高度化まで幅広いテーマが取り上げられ、参加者が自社への導入イメージを解像度高く描く機会となりました。
「DIGITAL CAMPの取り組みと今後について」
一般社団法人DIGITAL CAMP 鷲見 大地 氏
「商社・製造業のDXを加速する。ノーコードERP「GEN」活用セミナー」
GEN株式会社 白木 禎治 氏
「AIエージェントが拓く、金融機関と共に進めるバックオフィスDXの最前線」
株式会社LayerX 鈴木 竜太 氏
「営業活動の記録業務をラクにするLINE WORKSソリューション」
LINE WORKS株式会社 大木 昴太 氏
「人が辞めない・現場が動く会社へ-デジタル×社内コミュニケーション実践」
株式会社スタメン 杉山 一彦 氏
「SaaSで変えられたこと、AIが変えること」
VALANCE株式会社 渡邉 俊 氏
ITベンダー及びデロイト トーマツ グループを含めた計16社がブースを出展し、最新の導入事例やサービスを参加者が直接体験できる場も設けました。参加者が日々の業務や支援の現場で直面している課題感を持ち寄り、出展社各社の強みを踏まえた提案・示唆が得られる機会となりました。
出展企業(順不同)
本フォーラムでは、講演やセミナーで示唆を得ながら、ソリューションをその場で確かめ、次のアクションへとつなげる実践的な対話が各所で活発に行われました。参加者からいただいた感想を抜粋してご紹介します。
「ローカルビジネスをスムーズに」をmissionに、全国の中小企業に4,000件超のバックオフィスDXアドバイザリー業務を提供しています。金融機関出身メンバーの知見を活かし、経営情報を整理したうえで、単純な業務効率化にとどまらない、効果的なアクションプランで企業成長を支えます。