モノづくり領域におけるマスカスタマイゼーション/多品種少量生産の実現には、ビジネスニーズに合致するビジネスモデル・生産方式・テクノロジーなどを見直すことで、制約条件を緩和することが重要となります。
カスタム化が進む中、モノづくり領域において、多品種少量製品を効率よく作ろう、という取り組みは今も多くの工場で行われています。
しかし、この製造業における永遠の課題の解決は容易ではありません。それは生産にはカスタマイズ度と生産性には負の相関関係があり、それらを両立させるためにはそれぞれ製造制約となっている事項を解決する必要があるためです。製造業においてマスカスタマイゼーション/多品種少量生産を実現するためには、ビジネスモデル/生産方式など抜本的に生産モデルを変更していく必要があります。
まずはマスカスタム化においてどんなビジネスニーズを満たすのかを検討する必要があります。顧客仕様をどこまで受け入れ、その中でどのレベルまでコスト・リードタイムを圧縮する必要がるのか。
競合との差別化をはかるために、どこまで自社のプロセスを改革する必要があるかの目標設定が重要となります。その上で、ビジネスモデル/生産方式/製品仕様/LT・ロット/生産拠点/テクノロジなど生産モデルを決定する要素を個別に吟味していきます。ただし、そこには様々な生産制約が存在しており、簡単にはビジネスニーズ・目標を達成することはできません。そのため、生産制約となっている条件を除去し、必要な投資は人・設備・デジタルに対して積極的に実施していく姿勢が重要となります。
製造管理業務は、更新トリガーを起点に、①~④を1サイクルとして策定します。
①製品設計上の検討:モノつくりの肝であり、工程設計や原価のベースを策定
②生産/生産管理方式:①に基づき、モノの流し方や情報系の管理を設計
③レイアウトプラン:①、➁生産に基づき、製品特性や生産性から工程の近接性 建屋仕様を考慮してプラン策定
④配置人員計画:①~③に基づき、工場/ライン/フロア/工程別適正人員を算定
マスカスタム化への挑戦は社内の一大プロジェクトになります。そのため、しっかりとした構想を築き、目指すべき生産方式を実現していく推進するプログラムが必要となります。
デロイト トーマツ グループでは製造管理の業務革新に必須となる構想策定からお客様と共に描くサービスを提供します。