本事業は、ヤングケアラーへの適切な支援がより一層進むよう、児童福祉部門と教育分野におけるヤングケアラー把握・支援の運用手引きを作成するために実施しました。
もともと、ヤングケアラーへの支援は多機関や多職種の円滑な連携により提供されることを目指すものですが、本事業は、まずは支援の主要機関である「児童福祉部門」と「教育分野」が連携して行う支援に注目し研究することとしました。
本事業においては、①検討委員会の設置・開催、②情報収集(文献等調査)、③運用スキーム検討のためのヒアリング調査、④パイロット版・手引き作成、⑤試行運用協力先検討のためのアンケート調査、⑥パイロット版・手引きを用いた試行運用、⑦運用スキームを収載した手引きの完成、といった7つの活動を行いました。
ヒアリング調査にて収集した各所の取組から、教育分野と児童福祉部門に焦点をあてた市区町村におけるヤングケアラー支援の運用スキームは、おおよそ4つのパターンに大別できました。
児童福祉部門がヤングケアラー支援の窓口を担い、主導して支援を運用していくにあたっては、例えば、既存の要対協の枠組みが活用できるものと考えられます。その他にも、ヤングケアラー相談専用の窓口を設ける方法もあります。地域の実情にあわせて、より導入しやすい方法を採りながら、支援体制がより一層充実していくことが望まれます。
※上記の部署・内容は、掲載日時点のものとなります。2023/04