Audit Analyticsを用いた解像度の高いリスク評価を通じて、被監査会社の経営課題を早期に識別し、リスクに関する率直な対話や提言を実現
Audit Analyticsは、従来の監査では活用されていなかった企業の財務・非財務データを、様々な属性情報や外部データと組み合わせて分析・可視化することで、監査人の経験則だけでは捉えきれない相関や傾向・推移を識別し、効率的かつ効果的な監査を実現する、トーマツの先進的な手法です。
私たちを取り巻く環境の変化は目まぐるしく、それとともに企業が向き合うリスクや課題は多様化かつ複雑化しています。このような経営環境下において、企業が事業の選択と集中を行いながら持続的に成長し企業価値を高めていくためには、「経営課題の早期識別と対処」、「不正を防止・発見するガバナンス」、「これらを支える経営基盤・DX」を備えた経営の舵取りが不可欠です。
トーマツはそのような背景を踏まえ、監査手法を企業の変化に合わせて進化させる目的でAudit Analyticsの開発・普及に注力してきました。被監査会社の経営課題と監査リスクは表裏一体であり、トーマツはAudit Analyticsを用いた解像度の高いリスク評価を通じて、被監査会社の経営課題を早期に識別し、リスクに関する率直な対話や提言を行っています。
Audit Analyticsによって、全体像を把握しつつ、具体的な経営課題や監査リスクを説得力を持って簡潔明瞭に識別する「解像度の高いリスク評価」を行っています。
監査人の会社理解・ビジネス知見と、データ分析の専門家がインダストリーカットで蓄積した豊富な分析事例を掛け合わせて、分析テーマと切り口を決定します。これらを通じて、被監査会社の経営課題や監査リスクを効率的かつ具体的に識別します。
AI(機械学習)を積極活用することで、監査人による仮説やルールベースによる見方を超える異常値の識別を可能にします。これを通じて、監査人の「目利き」とAIによる「フレッシュアイ」を両輪として機能させています。
状況に応じて非財務データと組み合わせることで、財務データだけでは識別が困難な異常点や不正の兆候の識別を可能にします。
リスクが小さい段階から被監査会社のマネジメント、監査役、関係部門と共有することで、早期のリスク対応を図っています。解像度の高いリスク情報であることが双方の知見の融合を可能にし、被監査会社の経緯・背景を踏まえた的確な監査の実施が可能になっています。
またトレンドとして、将来リスク・管理会計・予防的対応といった将来情報に示唆を提供する事例が増えてきています。
課題把握から洞察の獲得までのプロセスにおいては適切にフェーズを区切り、被監査会社とトーマツの各々のアクションを整理しながら進めています。
トーマツは、被監査会社のビジネスへの深度ある理解と分析企画力を備えた監査人に加え、データ分析専門家の知見を融合した高度な手法を採用しています。
また、2012年のAudit Analytics導入により業界として初めてデータ分析の手法を取り入れ、10年以上にわたり実務に適用してきたことで豊富な分析事例や複数の特許といったアセットを有しています。さらに、データ分析専門家による延べ17,000件以上の豊富な分析事例に基づくインダストリーカットでの知見を蓄積しています。