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Deloitte、Google CloudおよびServiceNowとの提携を拡大し、企業へのAI導入を加速

Deloitteは、100以上の即時利用可能なAIエージェント機能のスイートを導入して顧客の企業の再構想を支援し、Google CloudおよびServiceNowとのコラボレーションにより、AIエージェントのためのオープンで業界全体の相互運用性プロトコルを確立します。

本記事は、Deloitte USが発表したプレスリリースの抄訳版です。

2025年4月9日、ニューヨーク発 Deloitteは、Google CloudおよびServiceNowとの提携を拡大し、クライアントがエージェント型AI機能を迅速にスケールし、未来の企業の構築を支援することを発表しました。この拡張の一環として、DeloitteはGoogleのGeminiモデルとAgentspaceを活用した100以上のエージェントスイートを導入し、顧客とのやり取りを変革し、従業員のエクスペリエンスを向上させます。

またDeloitteは、Google CloudおよびServiceNowと協力し、Google Cloudのオープンな相互運用性プロトコルであるAgent2Agent (A2A) の開発に取り組んでいます。このプロトコルは、プラットフォームやサービスを越えたエージェント間の通信を実現します。この相互運用性プロトコルにより、マルチエージェントエコシステムが実現し、クライアントが複数のデータソースやクラウドプロバイダ間でより効果的に情報を交換できるようにします。これにより、エージェントの有効性が向上し、開発コストが削減され、長期的な価値が最大化されます。

未来のAIエージェント

Deloitte Consulting LLPの会長兼CEOであるJason Salzettiはこう述べています。「顧客はエージェントに関する情報であふれかえっており、興味はあるものの、どこから手をつけていいかわからないことが多い。これはGoogle Cloudに対する当社の過去最大の投資であり、企業がAIエージェントを採用し、スケールするための明確で構造化されたパスを提供するものです。Google CloudやServiceNowのようなコラボレーションによって、私たちは、クライアントが業務を再構築し、エンタープライズプラットフォーム全体でイノベーションを推進し、生産性を向上させるためのワンストップショップになることを目指しています。」

DeloitteのAIエージェントは、顧客サービス、調達、技術、マーケティング、営業、法務、人事など、さまざまな業界や業務の幅広いタスクを対象に設計されています。業界に特化したエージェントは、医療、消費者、金融サービス、公共サービスにも利用できます。Deloitteの見積もりによると、ユースケースにもよりますが、チームは少なくとも30%の生産性向上を期待できます。

主なエージェントの例:

  • Contract Redlining (契約書の確認・修正) : 企業の顧客はこのエージェントを導入することで、AIを活用した洞察と、最適化の方法に関する推奨事項によって、契約書を確認する際の法律用語の理解を深めることができる。
  • Credit Loan Automation: 金融サービスや銀行の顧客は、AIエージェントを利用して、ローンやクレジットの書類にまとめられたデータやインテリジェンスレポートを自動入力できる。
  • データ変換: ターンキーエージェントは、最適化されたBigQueryコードの生成やテストケースの開発など、データエンジニアリングワークフローの複数のステップを自動化することで、開発チームが技術的な作業をより迅速に完了できるように支援する。

また、政府機関および公共サービスのお客様は、文書の検索とフィルタリング、詳細な規制の調査、およびIT管理の改善を行うことができる従業員生産性エージェントを使用して、効率を高め、プロセスを合理化し、構成サービスを向上させることができます。

Google CloudのGlobal Partner Organization担当のプレジデントであるKevin Ichhpurani氏は、「Google Agentspaceを活用することで、従業員やエージェントは組織全体の情報を容易に検索、探索できるようになり、データがどこでホストされているかにかかわらず、Google品質の検索が可能になります。Deloitteとの協力により、Agentspaceやその他のAIテクノロジーを利用したターンキーソリューションをお客様に提供し、ほぼすべての業界で日常業務を向上させることができます。また、Google Cloud Marketplaceを通じてエージェントを迅速にデプロイできるようになります。」と述べています。

統合AIエージェントプロトコル

AIエージェントが進化する顧客ニーズや市場の要求に応えるための企業の競争優位性を生む存在となる中で、サイロ化されたエンタープライズシステム間でのAIエージェントのコラボレーションは不可欠となっています。この課題に対処するため、DeloitteはGoogle CloudおよびServiceNowと協力し、エージェントの相互運用性に関するGoogle Cloudの新しいオープンスタンダードであるA2Aを推進しています。A2Aは、あらゆるプラットフォーム上のエージェントが効果的かつ安全に対話し、情報を交換し、行動を調整できるようになり、AIのコラボレーションの可能性を最大限に引き出すことが可能になります。

ServiceNowの社長兼最高製品責任者兼最高執行責任者であるAmit Zavery氏は、「企業がAIエージェントの力を活用して作業を合理化し、生産性を向上させようとする中で、重要な課題が残っています。それは相互運用性です。今日のエージェントプラットフォームのほとんどは、サイロ型で運用されています。サイロ型とは、特定のタスク用に構築され、1つのシステムに限定され、プラットフォーム間でのコラボレーションができないものです。ServiceNowでは、企業全体のAIエージェント駆動の自動化ソリューションのオープン性と提供に取り組んでいます。Deloitte、ServiceNow、Google Cloudが協力することで、AIエージェントチームがプラットフォームを横断して、AIエージェントの可能性を最大限に引き出すのを支援するというユニークな立場にあります。」と述べています。

A2Aの実用的な力を実証するために、DeloitteとServiceNowはGoogle Cloudでこのプロトコルを使用して、フィールド管理のための統合されたエージェントリエクスペリエンスを構築しています。企業は、Google CloudとServiceNow全体で効果的に機能する統合されたAIエージェントを使用して、遅れている注文に関する顧客の問い合わせを解決できるようになりました。これらのAIエージェントは、顧客関係管理、調達、物流などの複数のソースから顧客データを取得し、より迅速でインテリジェントな問題解決のための統一されたビューと推奨事項を提供します。

アライアンスの拡大

今回のコラボレーションは、DeloitteのGoogle Cloudとの360度の関係に支えられた、組織のオペレーション変革を支援するためのより広範な取り組みです。これには、DeloitteがAgentspaceを使用してプロジェクトのスタッフ配置などの内部ビジネスプロセスを合理化したり、Deep ResearchやNotebook LMなどの高度な調査ツールをイノベーションチームに統合して顧客への提供を加速したりすることが含まれます。今年、DeloitteはAI Global Sales&Services、Government Industry Solutions、Global SecurityとEMEA Securityの4部門でGoogle Cloud Partner of the Yearを受賞しています。

DeloitteとServiceNowは、12年にわたる提携関係に基づいて革新的なソリューションとサービスを提供し、インサイトをインパクトに変え、ビジネス価値を解放しています。Deloitteは、ServiceNowプラットフォーム上に構築され、ServiceNowデータでトレーニングされたAIエージェントを先駆けて開発しているアライアンスの1つです。