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経理SSCサーベイにみる日本企業の現状 2022年版

2022年実施の最新動向調査より、日本企業におけるSSCの実態・トレンドを紹介

本調査は日系企業の経理部門におけるシェアードサービスの実態・トレンドの把握を目的に、シェアードサービスに取り組んでいる企業を対象として2022年より新しく開始された調査である。本調査より、日本企業における経理シェアードサービスの実態・トレンドを紹介する。

「2022年・2023年版 経理シェアードサービスセンター 最新動向調査」への参加申し込み・回答を開始いたしました。

お申込みURL:https://forms.office.com/r/CezqdBPR1K

経理シェアードサービスセンターを保有する日本企業様を対象として、「2022年・2023年版 経理シェアードサービスセンター 最新動向調査」への参加申し込み・回答を開始しました。参加企業様には調査結果のフルレポートの提供及び要望に応じてご説明を実施いたします。

2022年版 日本企業における経理SSC最新動向調査 結果概要

デロイト トーマツ グループが2022年に実施した経理シェアードサービスセンター動向調査より、日本企業における経理シェアードサービスの実態・トレンドを紹介します。

2022年の本調査では、 「ロケーション及び組織」、「業務スコープ」、「価値・実現アプローチ」、「デジタル活用」、「今後の方向性」 等のカテゴリー毎に質問項目を設定し、約20社の企業から回答を得ました。
 

2022年版 日本企業における経理シェアードサービスセンター最新動向調査 結果概要

1. ロケーション及び組織
  • 1拠点保有のSSCは80%以上が東京に設置されており、複数拠点を有するSSCはその他地域の活用を通したコスト低減を目指している
  • Covid‐19の影響を受けて、リモートワークを筆頭としたフレキシブルワークの需要が高まっており、約95%の企業がSSC組織においてリモート/ハイブリッドのモデルを採用している
2. 業務スコープ
  • グローバルのトレンドと同様、債権・債務管理や経費精算業務といったオペレーション業務がSSC化の中心となっている
  • 経営企画部やSSC統括責任者をレポートラインに含む企業の80%以上がKPIやSLAの導入を実施しており、経理部門以外が介入することでより客観的なマネジメントが志向される傾向にあることが考察される
3. 価値・実現アプローチ
  • SSC設立・導入検討時における課題は業務標準化だけでなく、取り巻くステークホルダーとのコミュニケーションが課題となっていることが明らかになった
  • 各社で実施している付加価値サービスは①DX/BPR支援(ペーパレス化、システム刷新、決算早期化等)、②専門性の提供(規則の整備、勘定説明、滞留債権分析等)、③事業への貢献(新規取引・施策への意思決定支援、財務戦略提案等)の3つに分類されており、今後もサービス範囲の拡大やサービス開発機能の強化が期待される
4. デジタル活用
  • 回答企業の95%はSSC組織におけるデジタル強化の必要性を強く感じている
  • グローバルではデータ活用による定量的なマネジメントが志向されていることを背景にAnalytics(分析)やVisualization(可視化)といった幅広い分野においてデジタル活用が普及しており、日本企業においても品質やコストのマネジメントに対する定量的なマネジメントの広がりとともに今後の拡大が予想される
5. 今後の方向性
  • 工数削減目標を明確にしている企業では現状の工数削減率と同水準の5%-10%の工数削減を目指している企業が多く、現在の工数削減における成果を継続的に
    発揮していきたいという意向が読み取れる
  • 生産性向上施策を最重要視する企業が多い一方で、デジタル強化・提供業務範囲の拡大・付加価値業務提供といった施策も重要視されており、攻めの姿勢を示すSSCを目指す企業が増えていることが推察される
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本サーベイにおける結論

本サーベイにおける結論
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