越境ECの利用拡大等を受けた輸入件数の増加等により、新たに保税地域の許可を取得する需要が増加している中で、一部の保税業者における不正事案を受けて、保税制度が改正され、保税地域の許可要件の追加や保税業者における保税業務規則の整備の義務化等の規制強化が実施されています。デロイト トーマツは、新たな保税地域の許可申請から、貨物管理体制の適正化、税関対応まで、保税業者に求められる規制対応を総合的に支援します。
保税地域は、外国から到着して輸入の許可を受ける前の貨物または輸出許可を受けた貨物を置くことができる場所であり、特定の場所を保税地域とするためには、税関長への許可を取得する必要があり、許可申請に際しては、申請者の適格性(許可申請者における保税業務の遂行能力等)、保税地域にしようとする場所の設備要件等の要件を充足する必要があります。
また、保税地域は、輸入許可前の外国貨物を置くこと等ができるという機能を有する一方で、輸入許可前の外国貨物の国内引取り等を防止するため、保税業者は、税関当局の監督のもと、保税地域における適正な貨物管理を自主的に確保することが必要とされます。保税業者において保税地域における不適切な貨物管理等の関税法違反行為があった場合は、税関当局による保税地域への搬入停止や許可取消処分の対象となるリスクがあります。
一部の保税業者における輸入の許可を受けていない貨物の国内引取り事案や保税地域内での申告外物品の抜き取りが疑われる事案などの不正事案の判明を受けて、関税法等が改正され、保税制度の規制強化が令和8年6月1日に実施されました。
上記保税制度の規制強化により、①保税業者に対する業務改善命令の創設、②保税業者が保税業務規則を定めることの義務化、③保税地域から貨物を搬出する際の確認義務の創設、④保税業者に対する行政処分の対象に業務改善命令への違反の追加等が行われており、保税業者においては、②保税業務規則を定めることの義務、保税地域からの貨物の搬出する際の確認義務の確実な履行が必要とされます。
なお、既存の保税業者は、上記②保税業者が保税業務規則を定めることの義務化に関し、令和8年9月30日までに対応を完了する必要があります。
今回の保税制度の規制強化により、保税業者による貨物管理体制の確保に向けた自主的な取組の重要性が更に高まり、税関当局による保税業者に対する監督がより厳格なものとなっていくことが考えられます。
保税地域の許可申請においては、申請要件充足のために、必要書類の準備や保税地域として必要となる貨物管理体制の確保等が必要となります。
また、許可取得後における貨物管理能力の確保のためには、保税業務の実務を保税業務規則や社内業務手順に沿って実施することに加えて、保税業務規則や社内業務手順の形骸化を避けるための定期的な見直し、保税制度の規制強化対応を適時・適切に実施することが重要です。
デロイト トーマツは、保税地域の許可取得に必要となる貨物管理体制の構築から、保税制度の規制強化対応、税関対応や内部監査対応までを総合的に支援します。関税・税関手続に関する専門知見と実務経験を活かし、保税業者に求められる貨物管理体制の適正化、事業運営リスクの低減、適時・的確な規制対応および持続可能な法令遵守体制の構築を支援します。
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