グループ案内

デロイト トーマツへのグループイン事例

ブランドコンサルティングファーム 株式会社シー・アイ・エー(CIA): 社内人材への経営承継と事業の一層の発展基盤の構築を実現

デロイト トーマツ グループでは、付加価値が高い専門的サービスについて、戦略策定から実行支援まであらゆる領域においてワンストップで提供できる体制を目指しています。ソリューション提供体制のスピーディーな実現のため、高い業務品質を持ち、ビジョンやカルチャーを共有できる外部企業様との連携(グループイン)を推進しています。

本記事では、デロイト トーマツ グループに参画いただいた企業オーナーの生の声をご紹介します。

企業・メンバー紹介

CIA

35年以上の永きに渡り、日本企業の躍進をブランドという側面から支えてきたコンサルティングファーム。「未来のあるべき姿を描き、創造し、クリエイティブに社会に貢献する」という理念を掲げ、個別のマーケティング施策の立案・支援にとどまらず、経営・事業戦略と有機的に結合したブランディング戦略策定からクリエイティブ制作のディレクション・実行まで、一気通貫でクライアントの企業価値の向上を支援。2020年11月にデロイト トーマツ ファイナンシャル アドバイザリー合同会社(DTFA)の完全子会社として、グループに参画。

シー・ユー・チェン

CIAの創業者でありエクゼクティブアドバイザー。成長フェーズから成熟段階の企業まで、数々の有名企業のブランディング(策定・継続的改善支援)を手掛け、その飛躍を支援してきた。直近では、“Japan Branding”をテーマとして提唱し、新業態やブランドの原型の提案に特に力を注いでいる。

江島 成佳

CIAの代表取締役社長。CIAが独立系であった当時から、チェンの右腕として活躍し、ブランディングのコンセプト開発・企画立案からトータルディレクションおよびマネジメントの実行責任者を歴任。オールラウンドプレーヤーとして、金融・IT、不動産、自動車メーカー、運輸、病院、教育、流通・小売業、飲食業など幅広い業種のクライアントのブランディングに従事している。デロイト トーマツ参画後の2021年5月、チェンより経営のバトンを受け継ぐ。

伊東 真史

DTFAの執行役員パートナー、イノベーション事業部門長。米系コンサルティングファームを経て、2009年デロイト トーマツ FAS株式会社(現DTFA)に入社。DTFAにおける新規事業開発の統括として、ブランドアドバイザリーを始めとした新規事業開発・展開や既存事業とのシナジー創出を推進している。

鼎談-グループインの動機と参画後の実感

(伊東)なぜデロイト トーマツを選ばれたのでしょうか。

(チェン)お話をいただいた当時は、丁度事業承継を考え始めていたタイミングで、正直、色々な企業から資本提携の打診をいただいていました。

そろそろ経営承継が必要なタイミングになっており、右腕の江島さんにバトンを渡したいと考えていました。しかし、資本の承継という課題もありますので、資本と経営の承継をどう両立して進めていくことができるのか、解を得られていませんでした。また、ブランディング業界においても、デジタル対応を中心とした、目まぐるしく変化する事業環境への適応は必須ですが、自社だけでの対応には、特に速度という面で限界を感じていました。

そのような中で、デロイト トーマツのインクルーシブなカルチャーは大きな決め手の一つでした。伊東さんと話す中で、私たちが得意とする部分については経営も含めて独自の部分を残せそうだ、デロイト トーマツの多様なカルチャーの一部として矛盾なく内包してもらえそうだ、という信頼感を持つことができました。また、数字だけではなく事業の中身に踏み込んで、今後の事業展開やシナジーについて話をすることができ、事業を一層発展させるためのパートナーとしてベストだとの直観がありました。最大級の総合プロフェッショナルファームとして、デジタルその他の領域でも連携可能なリソースが豊富なことも分かり、デロイト トーマツと同じ船に乗りたいという決断に至ったのです。

(伊東)グループイン後に実感できたシナジーについて教えてください。

(チェン)デロイト トーマツのクライアントネットワークの効果は想像以上でした。グループイン初年度から早々にグループ内の様々なチームからクライアントへの紹介や共同提案のご相談があり、提案で忙殺されるほどに引き合いが増えました。特に、ファーストコールアドバイザーグループとしての強みで、プロジェクトの上流での提案や、さらにはクライアントの中でも企画初期段階からご支援させていただく機会が増加したことは、大きな変化です。

(江島)提案可能なソリューションの拡がりも大きなシナジーであると考えています。CIAの昔からのクライアントからいただくご相談に対し、今までは雑談程度にお付き合いするしかなかったテーマもありました。グループイン後は、どのようなご相談であれ、グループ内の専門家をダイレクトに紹介することが可能になり、お客様との関係性がより深くなったと感じています。また、グループ内の様々な領域の専門家とワンチームでプロジェクトを提案し、実行することが可能になったことで、より多角的なアングルで経営課題の本質的な解決に資するソリューションを提示できるようになりつつあります。加えて、不正調査や再生の専門家との協業など、グループイン前には想像をしなかったような領域でのコラボレーションも日々生まれている状況です。

(チェン)個別案件でのコラボレーションだけではなく、「ブランドデューディリジェンス」「ブランドヘルスチェック」など、CIAとDTFAのバックグラウンドを活かした新規サービスの共同開発も順調に進んでいます。グループ共同での事業開発にも参画しており、例えば、昨年(2022年)10月には、グループの様々な部門と協同して開発した「デロイト トーマツ イノベーションパーク」をオープンすることができました(ヘッダー写真はこの施設の一部)。これはデロイト トーマツ以外の方の利用も想定したハード(施設)×ソフト(知見・ファシリテーション)融合型のサービスで、シェアオフィス、イベントスペース、実証実験スペースに加え、デロイト トーマツの専門家によるソフト面でのサービスを結合した次世代のコラボレーションスペースです。CIAはブランディング、エクスペリエンス・デザイン、クリエイティブ・ディレクションなどの担当として参加をしましたが、通常の業務ではないような多様な領域の専門家とディスカッションしながら一つのプロジェクトを進める経験は、とてもエキサイティングでした。

(チェン)人材面についても、デロイト トーマツブランドの活用による採用応募者の増加に加え、エッジが効いた自社のイメージにデロイト トーマツ グループの一員としての安定したイメージが加わることで、有望な人材のリテンション強化の期待も持てています。

(チェン)デロイト トーマツからの経営サポートも早期にシナジーを発揮するうえで必要不可欠でした。経営方針などで悩みが生じた場合、伊東さんはじめ、気軽に相談ができる経営目線を持ったDTFAのマネジメントメンバーの存在も大変ありがたかったです。グループ内の他チームとの連携などについても、DTFAからの出向メンバーにお任せすることができ、最初から手探りではなくシナジーの創出に集中することができました。

(伊東)職員の皆様の反応はいかがでしたか。

(江島)インクルーシブなカルチャー(多様性・自主性と相互理解を重視するカルチャー)というのはグループイン前に伺っていた通りで、CIAの風土や働き方にドラスティックな変化はなく、あっけないほどスムーズなトランジションと感じてくれているようです。一方で、大規模なプロジェクトや異なる分野の専門家とのコラボレーションが着実に増えて、良い刺激となっており、従業員もじわじわとグループインのメリットを実感しているように思います。

私たちマネジメント層についても同様ですが、DTFAのマネジメント陣との継続的なディスカッションを通じて、CIAの状況や特徴を目に見える形で理解することができ、改めて自社自身について色々な気付きや経営判断の材料をえることもできたように思います。

(伊東)クライアントからの反応はいかがですか。

(江島)まず、CIAの昔からのクライアント様について、さきほどもお話があったように、提案できるサービスの幅やアングルが広がったことで接点が増え、関係を一層に深めていくことができつつあります。また、DTFAなど、グループからの紹介案件ではデロイトさんはこんなこともできるんだね、と非常に好意的なお声をいただいております。CIAが独自に新規のクライアント様に提案をする場合も、デロイト トーマツ グループの知名度の効果で、提案までのハードルが低くなっているように思います。

(伊東)今後の展望について教えてください。

(チェン)CIAのブランディングとグループの多様なサービスを融合し、個別領域での最適解に留まらない、顧客の経営課題の真の解決に向き合った総合的なソリューションの提供を加速していきます。グループとして新たに開発したサービスについては、双方の提案リソースを結合して、本格的に展開していくフェーズに入っている段階ですし、デジタル領域への対応についてもグループとしての総合力を活かしてさらに強化していきたいと考えております。

(伊東)シー・アイ・エーの参画により、DTFAだけでなくデロイト トーマツ グループ全体のサービスの広がりを実感しています。特にブランドDDの様なM&Aアドバイザリーに関連するサービス強化だけでなく、提携・クライシス・新事業という組織の転換点において、組織の内なる力の最大化、社会との関係の最適化が必要な企業に対して、新たな角度でソリューションを提供できる体制が整いました。その結果、クライアントへの更なる課題解決、成長支援に繋がっています。今後もグループでの連携を深めて積極的にコラボレーションを推進していきたいですね。

グループイン企業のニュースリリースアーカイブ

シー・アイ・エーの全株式取得に関する契約を締結(2020年11月12日)

※掲載時の情報

>> アライアンス、資本業務提携等に関するお問い合わせ
Email:corporate-development@tohmatsu.co.jp

お役に立ちましたか?