AIを使用したCOVID-19への対応

本ページに掲載されている情報は2023年に、デロイトが米国で配信した内容を翻訳したものです。なお、この翻訳文と原文に相違がある場合は、原文の記載事項を優先します。 

すべてのデータセットへの適応が可能になるクラウドアナリティクスソリューション

背景

COVID-19パンデミック禍においては、米国全体で最も支援を必要とする人々にどのようにアプローチし、ウイルスの拡散を防ぐかを再考する必要に迫られました。ある州の公衆衛生部門は、パンデミックへの迅速な対応のために信頼性のある最新のCOVID-19データが必要でした。そのためにデロイトに協力を依頼し、インフラを最新化し、意思決定のための迅速で実用的なデータを提供するようにしました。

COVID-19以前、この部門は最新のインフラが整っておらず、公衆衛生データを収集する複数のシステムとデータベースが時代遅れであったため、公衆衛生データをまとめることが難しかったのです。

これは、公衆衛生部門が速やかに行動できないばかりか、ウイルスが最も多くの人々に影響を与えるであろう地域に対するインサイトが不足していたことを意味していました。情報を活用することは難しく、時間やリソースばかりがかかり、対策が十分ではありませんでした。

COVID-19関連のデータの取得と品質を向上させるために、公衆衛生部門は公衆衛生データの報告を自動化し、州の科学コミュニティのすべての関係者が簡単にアクセスできるようにし、時間の経過とともにすべての該当データに信頼性のあるデータを統合する必要がありました。これは、病気に対して効果的な監視を維持し、迅速な接触追跡と、ワクチン接種を効率的に行うために不可欠でした。

解決策

デロイトは、公衆衛生データを一連の分析ダッシュボードに整理し、実用的なインサイトを自動化するために設計された最先端のクラウドベースとAIソリューションを作成しました。最初に、デロイトは州と協力して、州のCOVID-19に関するタイムリーで信頼性のあるインサイトを作成するのに役立つソリューションを開発しました。これにより、州はウイルスに関する知識の訴求キャンペーンを対象にして、データセキュリティおよびプライバシー基準を遵守しながら行動できました。同じインサイトがワクチンの展開にも必要でした。この分析プラットフォームを使用することで、州は適格な基準に基づいてワクチンを受け取ることができる集団を積極的に管理し、その後、その地域の健康提供者に定義済みの用量を割り当てることができました。デロイトはまた、州の保健機関が広範な採用を通じてソリューションを拡大するのを支援しました。機関はプラットフォームを構築し続け、提供された新しいデータにアクセスできるようにし、さらには結核やHIVなどの追加の感染症データセットを識別しました。このソリューションは10の主要な公衆衛生ソースからデータを抽出しており、州がどのように最も効果的にその人口に奉仕すべきかを的確に把握するのに役立っています。

緊急時のサポートを実現する公衆衛生データの自動化

インパクト

デロイトのソリューションにより、州は危機に対応する速さと効果を向上させることができました。データの品質が向上し、プロセスが効率的になり、インサイトがより目的を持ってフォーカスされています。このソリューションは州の公衆衛生データと民間医療システムから提供されたデータを使用しているため、包括的であり、他の州が模倣できるモデルになり得ます。

デロイトのソリューションは感染率が急増した際に最も支援を必要とする人々にアウトリーチするために使用できます。公衆衛生データの自動化により、このソリューションは州がワクチンと教育資料を配布する際に使用するための予測モデルが作成できます。

COVID-19が流行した際、デロイトは公衆衛生データを自動化するソリューションを開発しました。この取り組みは、州がウイルスの拡散を遅らせ、パンデミックの発生を管理するために、最も支援を必要とする人々に焦点を当てて支援しました。

プロフェッショナル

Uday Katira
Deloitte Consulting LLP マネージングディレクター

Rod Kleinhammer
Deloitte Consulting LLP 執行役員