移転価格

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日系多国籍企業は、過去に例を見ない複雑なビジネス環境において今日活動を行っており、関連者間取引および移転価格税制が拡大、多様化する中、移転価格は税務上最も重要な課題の一つとなっております。

移転価格を国際税務の主要な課題として認識し、また各国の税制に合致させる必要があるものと認識している日系多国籍企業が増えております。欧州におきましては、今後新たな移転価格税制の導入や既存の移転価格税制の改正が行われる傾向にあります。また、移転価格文書の作成義務が増える傾向にあり、また税務当局による税務調査も増加する傾向にあります。

主なサービス

デロイト英国事務所で移転価格業務を行う日系企業サービスチームは、日系多国籍企業に広範囲で多岐にわたる移転価格税務サービスを提供しております。その内容は以下の通りです。

  • 税務プランニング立案:経営目標に応じた適切な移転価格戦略構築による実効税率削減のサポート
  • 移転価格に関する全般的なコンサルティング業務:独立企業間原則を適用するにあたり必要である実務知識および高度な分析によるコンサルティングサービスの提供
  • 過少資本税制に対するアドバイス:借入資本比率についてアドバイスすると同時に、負債や支払利息の額の多寡、および親会社保証や念書に関する税務当局の質問のサポート
  • グローバル所得の最適配分戦略の立案:税務コストの最小化、最適なグローバル税務管理体制の構築を目的とした、サプライチェーンの見直しおよび国際事業再編のサポート
  • 移転価格文書化:グループの移転価格方針が独立企業間原則に基づいていることを説明する文書化作成サポートおよびOECDガイドラインに準拠した欧州移転価格文書作成サービス
  • 移転価格調査への対応:豊富な経験を生かした移転価格調査のサポート
  • 相互協議関連アドバイス:卓越した相互協議対応チームによる二重課税の回避に向けたアドバイス
  • 移転価格に関する事前確認の取得のサポート:重要取引について税務上の取扱いに関する事前確認を得るためのイギリスおよび日本税務当局との交渉のサポート

日系多国籍企業へのサービス提供

デロイト英国事務所で移転価格業務を行う日系企業サービスチームは、日系企業法人税チームの一部を構成しており、税務専門家、エコノミストおよび会計士が、付加価値の高い、最先端のソリューションサービスを提供しており、様々な業種の日系多国籍企業をご支援させていただいた経験を有しております。

移転価格調査への対応

数多くの英国を拠点とする日系企業の子会社とその親会社またはグループ企業との間の取引に関して、アドバイスを行っております。日系企業4社に一斉に実施された税務調査に対して、グローバルな経験を生かし、他国での類似の税務調査案件にて取り入れた手法により成功を収めております。

欧州移転価格文書

移転価格文書では、納税者の移転価格に関する方針が、移転価格算定方法の算定についての各国の税制および独立企業間原則に基づいていることを説明する必要があります。

英国を拠点とする日系企業の子会社への移転価格文書作成サポートのみならず、日系多国籍企業に対する欧州「マスターファイル」の文書作成サポートも強化しております。欧州「マスターファイル」とは標準化・集中化された「EU域内移転価格文書化」のことであり、これはEU加盟国において合意された「行動規範」の一部となっております。多国籍企業の法令順守コストを削減すると同時に移転価格文書化に際してのリスクの削減が可能となります。

移転価格調査に対する事前準備 

今日では、世界中の税務当局が移転価格の調査を拡大しており、複雑化する移転価格への対応や不明確な税務上の取扱いに対処するため、事前確認制度(APA)が移転価格問題解決のための一手段としてその重要性が高まっております。APAとは、取引に先立ち企業が両課税当局との間で、国外関連者との取引内容について確認を得る制度であります。過去に作成した大手の日系家電グループの二国間事前確認申請書では、日本および英国において実施されている重要な付加価値を生み出す機能を適切に評価するために、グループのビジネスモデルおよび商品開発プラットフォームと整合性がある、複雑な利益分割法を立案し実施しております。本ケースでは、高技術の製品に起因する所得の所在および取扱いについて課税の安定性を求めたもので、調査時にグループ間の価格を証明するのではなく、日本および英国の税務当局から移転価格方針について事前に合意を得る事前確認を取得することにしたものであります。

欧州本社機能

当社では、日系企業クライアントの欧州本社機能に対して費用分担取極(CAA)を導入した豊富な経験を有しております。CAAおよび移転価格文書化の実施にあたり、OECDガイドラインに則った方法を適用するための枠組みを構築しております。このアプローチにより、弊社クライアントがグループ内役務提供に係る費用について税務上適切な取扱いを実施できるようになっております。

相互協議

多国籍企業は、紛争解決メカニズムとして、相互協議を利用できます。弊社の相互協議についての高い専門性をもったチームが対応させていただくことで、二重課税回避に向けた対応的調整を実施させ、移転価格調査の影響を最小化することができます。弊社チームは、英国および日本当局からの法人税および個人所得税についての対応において豊富な経験を有しております。

サプライチェーン

今日、他社との価格競争が激しく、日系企業は、サプライチェーンの見直しへの関心を高めております。 効率性、優位性およびイニシアティブを評価するにあたり、多くの企業は、サプライチェーンをベンチマークしており、税務コストはこの評価に含まれております。税務上効果的なサプライチェーンの活用により、グローバル化の時代において、競合他社との優位性、株主価値の増大を達成し、グループ内部における所得の税務上効果的な配分をすることができます。