最新動向/市場予測

米国金融システム不安のシナリオ/金融危機に至るまでの「時間差」

リスクインテリジェンス メールマガジン Vol.92(2023年3月)

リスクの概観と金融規制の動向に係る概観について、留意すべき特徴点を炙り出すと同時に、有限責任監査法人トーマツ リスク管理戦略センターが考える意見も発信いたします。

リスクの概観(トレンド&トピックス)

米国金融システム不安のシナリオ

有限責任監査法人トーマツ
リスク管理戦略センター
マネージングディレクター
勝藤 史郎 

3月中旬に、米国の中堅地方銀行の破綻・清算が続いた。いずれも暗号資産関連企業やスタートアップ企業との取引が多い銀行であり、長期金利上昇による含み損拡大と、これに伴う風評等による預金流出が直接の原因である。米国当局の対応は迅速であった。3月12日、財務省/FRB/連邦預金保険公社(FDIC)は、一部銀行の破綻処理への以降、うち2行について預金を全額保護する特別措置、ならびにFRBによる銀行向けの新たな資金供給プログラム(Bank Term Funding Program=BTFP)の創設を決定、また政府は米国の金融システムは健全であるとの声明を公表することにより、危機の伝染を防ぐ手立てとした。

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マクロ経済の動向(トレンド&トピックス)

金融危機に至るまでの「時間差」

有限責任監査法人トーマツ
リスク管理戦略センター
マネジャー
市川 雄介

米国発のグローバルな金融不安は本格的な金融危機には発展しないというのが現時点での当方の想定だが、危機が深刻化する可能性も低くはない。今月の「リスクの概観」では考え得るストレスシナリオを説明したが、本稿ではそうしたシナリオが発生するまでの「時間差」に着目したい。

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講演情報・寄稿情報等

【寄稿・執筆】

◆日経BP「価値循環が日本を動かす 人口減少を乗り越える新成長戦略」(2023年3月20日出版)

リスク管理戦略センター マネージングディレクター 勝藤史郎ほか著「価値循環が日本を動かす 人口減少を乗り越える新成長戦略」が日経BP社より出版されます。

書籍の詳細はこちらよりご覧ください。

リスクインテリジェンス メールマガジン

グローバルな視点からみた、企業経営上の様々なリスクをチェックするリスクインテリジェンス メールマガジン(グローバル・リスク・ウォッチ)では、毎月、過去一ヶ月間に起きた事象を振り返りながら、事業リスクという視点から、多くの金融機関や事業法人が留意すべき特徴点を炙り出します。同時に、様々なリスク管理や金融規制上のトピックに関し、デロイト トーマツ グループの一員である有限責任監査法人トーマツ リスク管理戦略センターが考える意見も発信していきます。

 

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