Posted: 14 May 2021 10 min. read

Globalizing Digital Enterprise(SAPコンサルティングサービス) リーダー 内田 真治

DTC Technology 採用インタビュー

DX(Digital Transformation)実現に不可欠なデータの整流化。その多くを握っている基幹業務/システム(ERP)の変革を通し、お客様のDX実現を支援するGlobalizing Digital Enterpriseユニット。そのリーダーを務める執行役員パートナーの内田 真治が考える企業の根幹をおさえたコンサルタントとは。

 

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Globalizing Digital Enterprise(g-DE)ユニットについて教えてください

テクノロジーの発展には目覚しいものがありますが、先端技術はあくまでツールであり、お客様のDX(Digital Transformation)実現には、関連する組織や業務の変革と共にデータの標準化と整流化が不可欠です。そして、元となるデータの多くは、企業のヒトモノカネを支える基幹業務システムであるERPが握っています。g-DEユニットは、基幹業務/システム(ERP)の変革を通し、お客様のDX実現をご支援しています。

具体的には、企業活動の中核である基幹業務およびシステムのトランスフォーメーションを中核にサービスを展開しています。中長期の経営戦略/IT構想策定に始まり、実際の基幹システム導入と導入に伴うチェンジマネジメント、また導入後の運用・改善まで、お客様に寄り添い、End to Endでお客様のビジネスの変革を支えています。

専門性としては、基幹系の業務全般、および基幹業務を支えるデジタルコアである SAP S/4HANAを主軸としていますが、基幹系は業務/ITいずれの面でも企業活動の中心に配置されますので、基幹業務データとAIを活用したデータドリブン経営や、グローバルでの組織再編や業務・システムの標準化による効率化、オンプレミスからクラウドへの転換戦略など、基幹系を軸として幅広い案件に関与しています。

この特性から他のインダストリーユニット/オファリングユニット、また海外メンバーファームとのコラボレーションも活発であり、Deloitte内の多様なTalentとともに、Deloitteチームとして他にないサービスを提供しています。

Globalizing Digital Enterprise リーダー
Globalizing Digital Enterprise リーダー 内田 真治

 

g-DEユニットでのやりがいとはどのようなものでしょうか?

g-DEユニットが手掛ける基幹系は企業活動の中核であり、お客様のビジネス戦略ならびに投資戦略の中でも最重要かつ最大規模となることがほとんどです。そのため、お客様の社内での注目度も高くプレッシャーもありますが、企業の中核を支えている充実感があります。また、案件に携わることでお客様の業務を深く知ることができます。机上の知識が実体験をもった知恵となり、段々と自分の言葉で業務を語れるようになります。これらの経験の積み重ねが、別のお客様、別の案件においても、自分の言葉に説得力を与えていると感じます。

また、構想から実際の導入までトータルで支援するため、お客様との関わりも深く濃いものになります。無事にGoLiveした際の達成感を心からお客様と分かちあえるのも魅力です。我々のリーダー陣からも、若手の頃に苦楽を共にしたお客様とは今でも強い信頼関係が根底にある、今では当時のお客様が高いポジションにつかれていて、当時のリレーションが今の案件獲得にもつながっている、というお話をよく聞きます。

これらのことからいえるのは、まさに企業の根幹をおさえたコンサルタントとして成長できるということです。

環境としても、上下左右関係なく、みなで組織を、ビジネスを創っていこうという風土があり、プロジェクト以外にも様々な自己成長・自己実現の機会があります。また、多様なバックグランドの方がおられるため、お互いによい刺激を受けあっています。SAP/業務のトレーニングコンテンツも充実しており、自らの専門性を広げるチャンスも豊富です。
 

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最近の印象深いプロジェクトについて聞かせてください

グローバルレベルでの業務標準化、基幹システム統合を支援したことがありました。各国個別の業務プロセスとシステム統合により、継続的利益成長を実現するためのグローバル共通プラットフォームを構築するというものです。

ビジネス状況がめまぐるしく変化する中、世界をリードし持続的利益成長(Modern Finance Transformation)を実現するため、グローバルレベルでの業務の標準化・シンプル化、データ分析の高度化、そしてそれによる意思決定の迅速化が求められていました。これを実現するため、世界各国でバラバラであった基幹システムをSAP S/4HANAに統合する事とし、それをグローバルでワンインスタンス化する事を、大きな経営目標として掲げられていました。この壮大なプロジェクトは対象会社をリージョン単位に大きく3つに分ける事とし、日本/アジアでのS/4HANA導入を皮切りとして順次他リージョンへの展開を行うというアプローチが取られる事になりましたが、その第一ステップである日本/アジアでのS/4HANA導入、そしてそれに伴う業務標準化が本プロジェクトの至上命題でした。

このプロジェクトは単に日本、そしてアジアの業務プロセスの標準化だけでなく、今後のグローバル展開におけるテンプレート構築という意味合いもあったため、個々の決定事項に際して都度グローバルの合意を得て進めるなど、常に今後の統合を意識する事を求められました。日本のみならず、アジア4か国の販社のシステムを同時に刷新する事が求められていたため、Deloitteのグローバルネットワークを駆使し、各国メンバーファーム(US/UK/CN/TW/KR/SEA)から多くのエキスパートが参加、日本ではDTC以外に監査・税理士法人の参画もあったため、関与者数は1年半で延べ450名にのぼりました。プロジェクト主体はDTC、その下にDeloitte US始めとするメンバーファームが位置する形とし、開発はDeloitte USアンダーのインド2拠点の開発センターを利用しました。また、アジア各国にはDeloitteのメンバーファームから数名が常駐する形を取りましたが、日本およびUSメンバーも出張ベースでクライアントを訪問し、日本側の要件をベースに各国要件とのGAPを議論し、グローバルでシステムデザインを行った形です。また、プロジェクト後半ではクライアントの米国HQとの連携も密に求められたため、Deloitte USが主なコミュニケーションを担当し、DTCは日本・アジアのプロジェクト推進にフォーカスするという役割分担を行いました。

世界各国のメンバーファームにそれぞれの分野のエキスパートが存在し、彼らの協力がすぐに得られる状況にある事がDeloitteの強みであると思います。本プロジェクトではアジア各国のメンバーファームの協力を得て、現地語を話せるメンバーを確保、それによりGo Live後もオペレーションのサポートを現地語で行う体制を構築しました。また、VIM(Vendor Invoice Management)のような日本では比較的導入実績の少ないモジュールについては、USの豊富な導入実績により蓄積されたナレッジの活用、エキスパートの協力を得る事で補完する事ができました。

これらコミュニケーションには英語が必須ですが、プロジェクトには英語が得意なメンバーだけが参画していた訳ではありません。元々英語が苦手なメンバーもいましたが、メンバーのサポートの中で担当できる部分を担当して貰う中で徐々に会話の頻度を上げていき、仕事をする上で十分な英語力を身に着けたメンバーもいます。ビジネス英語は実地で経験しないと中々身に付かないものですが、こういった環境が提供できたのも本プロジェクトのようなグローバルプロジェクトならではだと思います。

 

最後に、どんな人を求めているかお聞かせください

新しいソリューション開発や顧客価値を生み出すこと、組織の活性化に積極的に参加するマインドをお持ちの方をお待ちしています!

g-DEユニットの目指すクライアントへの価値とは、

  1. End to Endのサービスを確立し市場での存在感と他社を圧倒する品質を実現する
  2. 革新的ソリューションの開発・実装力を有し次世代マーケットをリードする存在である
  3. 高度なグローバル対応力を有し、世界で勝負するクライアントから信頼される

また、g-DEユニットの目指す組織風土は、

  1. 全てのメンバーが相互にリスペクトし、連帯感をもって仕事をしている
  2. 働きがいを感じて仕事に取組み、組織が活気に満ち溢れている
  3. 多様性があり、あらゆる属性をもつメンバーが融合し柔軟に仕事に取り組んでいる

と考えています。これらに共感・賛同いただける方にぜひ来ていただきたいと思っています。

 

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テクノロジーキャリア採用について

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社(DTC)では、特にテクノロジー領域のキャリアをお持ちの方のキャリア採用を積極的に募集しています。

プロフェッショナル

内田 真治/Shinji Uchida

内田 真治/Shinji Uchida

デロイト トーマツ コンサルティング 執行役員

外資系のコンサルティング会社にて業務系・IT系のコンサルタントとして、特に自動車・製薬会社・ハイテク業界を中心に約20年間の経験を有する。90年代後半日本のERP黎明期からサービスを提供、ERPビジネスの第一人者。 ERP領域で年間50以上、累積で数百の改革プロジェクトやグローバルプロジェクトをリード。PMPやITCの資格を保有し、大規模プロジェクトマネージャーとしての実績を多く有する。事業責任者、経営陣の一人として事業戦略立案から売上・利益運営、人材開発、事業マーケティングなどマネジメント経験も豊富。 著書に『動き始めた日本型デジタル変革』(SAP社共同プレスリリース)、『攻めと守りのIT戦略』(東洋経済)、『在庫300億円超の専門商社を支えるERP』(東洋経済)、『Digital ReinventionとSingularity』(東洋経済)、『SAP S4HANAとのモバイル・アナリティクス連携』(IT Pro・共著)、『自動車部品業界向けERP AMSセンター』(日刊工業新聞)、『グローバル企業からみたグローバル人材」(学研)、『中小企業向けERP導入実践ガイド』(日経BP)、他多数。 関連するサービス: SAP(ナレッジ・サービス一覧はこちら) >> オンラインフォームよりお問い合わせ